ちょっとためになる話21:頚椎症性脊髄症2

 まずは薬や頚部カラーを用いた保存的治療を行いますが、それでも症状が進行する場合には手術治療を検討します。椎弓形成術と言います。狭くなった脊柱管を拡げて、圧迫されている脊髄を楽にしてあげるのが手術の目的です。脊髄や神経はいったん障害されると回復が難しく、せっかく手術を受けられても期待通りの効果が得られなくなります。

 私たちは頚椎症性脊髄症や後縦靱帯骨化症に対して「椎弓形成術」という手術を行っています。(後縦靱帯骨化症の手術方法については、次々回に詳しく説明します。)全身麻酔で行う手術ですが、手術時間は2-3時間程度です。手術用顕微鏡を用いて行いますので、比較的安全に手術を行うことができます。独自に開発したセラミックスペーサーを使用しています。
 手術の時期や方法などに関しては、担当の脊椎脊髄外科医にご相談ください。

このサイトの監修者

亀田総合病院
脊椎脊髄外科部長 久保田 基夫

【専門分野】
脊椎脊髄疾患、末梢神経疾患の外科治療