当科大熊医師のプロジェクトが論文化!

以下、当科の大熊医師より紹介文をいただきましたので掲載させていただきます。

この度アイオワ大学で研究していたプロジェクトの1つが論文になりました。
私が所属していたCampbell Labは長年、筋ジストロフィーの研究をしている研究室であり、筋ジストロフィーの遺伝子、タンパク質の機能の特定から遺伝子治療まで幅広く研究しております。
この度Scienceの姉妹雑誌であるScience Advancesに以下の新規発見を報告しました。
筋ジストロフィーは、進行性で最終的に致死的な神経筋疾患です。遺伝子編集や遺伝子導入は、重篤な臨床症状が現れる前に投与すれば、治療法として大きな期待が持てます。しかし、これらの治療では筋ジストロフィーの末期において筋機能を回復し、生存率を向上させることができるかどうかは今まで不明でありました。
本研究では遺伝子治療により、重度の筋ジストロフィーの高齢マウスで筋機能が回復しました。さらに生存率が大幅に改善されました。
この結果は筋ジストロフィー末期の患者さんにも遺伝子治療が有効な可能性があり、今後の筋ジストロフィーの治療戦略の発展に繋がる研究であると考えます。

https://www.science.org/doi/10.1126/sciadv.abn0379

現在大熊先生は神経内科のバックボーンを持った麻酔科医として日々診療と研究に当たられています。
ほかの麻酔科医にはない、唯一無二の視点をお持ちで、周りの麻酔科医も多くの刺激を受けています!
大熊先生、おめでとうございます!

亀田総合病院 麻酔科 後期研修医 荻野仁史

このサイトの監修者

亀田総合病院
麻酔科主任部長 小林 収

【専門分野】
麻酔、集中治療