後期研修医プログラム

1)研修プログラムの特徴及び注意事項

亀田メディカルセンター スポーツ医学科 フェローシッププログラムは、スポーツ医学のトレーニングを希望する医師を対象として作成されたものです。
このプログラムに応募された場合にはスポーツ医学科の主な取り組みであるスポーツ医学(主に整形外科、一部内科)診療および関節鏡視下手術に重点を置いた研修となります。

プログラム目的

・ スポーツアスリートが抱えるスポーツ傷害に対する、最新かつ世界基準のマネージメントが行えるスポーツドクターの育成。

・ スポーツドクターとして、関節鏡手技を収斂することで、低侵襲での外科加療を行える医師を育成する。

・ スポーツドクターに必要な要素を可能な限り修得させ、国内で数少ないスポーツドクター養成プログラムを確立させる。

2)募集人数
各年度 :1名

3)研修期間
研修期間:1-2年(相談の上決定)

4)指導研修医
プログラム責任者、指導医: スポーツ医学科 部長 大内 洋
(千葉県臨床研修指導医、日本整形外科学会指導医講習会受講、日本整形
外科学会認定専門医、日本体育協会公認スポーツドクター)
その他 指導医: スポーツ医学科 山田 慎、服部 惣一

5)各種活動及び習得可能な資格
学会活動:日本整形外科学会(*必須)、日本関節鏡学会(*必須)、日本整形外科スポーツ
医学会、日本臨床スポーツ医学会(*必須)
日本整形外科超音波研究会(*必須)、日本肩関節学会、日本膝関節学会、日本
肘関節学会、日本足の外科学会

アメリカスポーツ整形医学会(AOSSM)、北米関節鏡学会(AANA)、国際関節鏡膝
関節スポーツ整形医学会(ISAKOS)

メディカルチェック活動:各種チーム選手、学校部活動生徒のメディカルチェックをしていただきます。
チームドクター活動:ご希望で試合帯同、メディカルサポートしていただきます。
熱中症、脳震盪などの内科的管理も学びます。
(2010年度実績:スノーボード、プロ野球、ラグビー、水泳、アメリカンフットボール等)

習得可能な資格:日本体育協会公認スポーツドクター、日本整形外科学会認定スポーツ医

注意:
1)入会していただく学会に関してはプログラム責任者にご相談下さい。
2)このプログラムに応募した場合には、最低年2演題以上の学会発表および1編
以上の論文発表を推奨します。
3)日本体育協会公認スポーツドクターの資格取得には競技団体などからの推薦
が別途必要となります。詳細はプログラム責任者にご相談ください。
6)フェローシッププログラム期間に習得可能な検査・手術手技(Privilege)

1.検査・処置

処置・検査

関節穿刺・関節内注射(膝関節、肩峰下滑液包、肩甲上腕関節、肘関節、距腿関
節、距骨下関節、手関節、股関節)
関節造影(肩関節、手関節、股関節)
ガングリオン穿刺
超音波検査(膝、肩、肘、足、股関節、筋組織、腱付着部)

2.手術手技(フェローシッププログラム参加者の実力に応じて変更致します)

1)関節鏡手術未経験者

関節鏡手術未経験者は各種関節の基本的な関節鏡視技術、さらに膝関節鏡の簡単
な手術手技を習得します。
膝関節鏡(診断)、肩関節鏡(診断)、肘関節鏡(診断)、足関節鏡(診断)、
股関節鏡(診断)、手関節鏡(診断)
膝関節鏡視下滑膜切除術、膝関節鏡視下半月板切除術、膝関節鏡視下関節内遊離
体摘出手術

2)関節鏡手術経験者

上記手術以外は高度の技術を要し、手術のリスクも高いものになります。
基本的にフェローシッププログラム期間中は助手としてこれらの手術に参加しますが、関節鏡手術が十分身についたと判断された場合にはこれらの手術も術者として行って頂きます。
なお、プログラム終了後にスタッフとしての残留希望があり、かつ当科にてスタッフとして残留を認めた場合にはこれらの手術を積極的に行っていただきます。

(膝)
鏡視下半月板修復術(inside out)、鏡視下半月板修復術(all-inside)、鏡視下
半月板修復術(outside in)
鏡視下 OCD 手術(骨軟骨柱移植術)、鏡視下 microfracture手術
鏡視下前十字靭帯再建術、鏡視下後十字靭帯再建術
鏡視下 lateral release手術、鏡視下MPFL再建手術

(肩)
鏡視下腱板修復術―肩甲下筋以外(部分断裂)、鏡視下腱板修復術―肩甲下筋以外

(完全断裂)
鏡視下腱板修復術―肩甲下筋(部分断裂)、鏡視下腱板修復術―肩甲下筋(完全断
裂)

鏡視下上腕二頭筋長頭腱 tenodesis、鏡視下上腕二頭筋長頭腱 tenotomy
鏡視下関節包 release(拘縮肩)、鏡視下 distal clavicle excision、鏡視下石灰沈
着性腱板炎手術
鏡視下バンカート修復術、鏡視下 MDI 手術、鏡視下 RI closure
鏡視下SLAP修復術、鏡視下 Bennett 手術(投球障害肩手術)

(肘)
鏡視下滑膜切除術
鏡視下関節内遊離体摘出手術
鏡視下 OCD 手術(骨軟骨柱移植術)
鏡視下外側上顆炎手術

(足)
鏡視下滑膜切除術
鏡視下関節内遊離体摘出手術
鏡視下 OCD 手術(骨軟骨柱移植術)
鏡視下 impingement exostosis 手術
鏡視下 retrocalcaneal bursitis 手術

(股)
鏡視下滑膜切除術
鏡視下関節内遊離体摘出手術
鏡視下関節唇部分切除術、鏡視下関節唇修復術
鏡視下 FAI 手術

勉強会、フェローへの教育

【勉強会、カンファレンス】

週間勉強会スケジュール 月曜:術前カンファレンス 水曜日朝:スポーツ医学科カンファレンス、スポーツ医学英文抄読会、 水曜日朝:リハビリ文献抄読会、AT(アスレティックトレーナー)カンファレンス(それぞれ隔週) 金曜:術後カンファレンス

【学会活動】

スポーツ医学科フェローは下記学会に加盟し、各学会活動を義務付けている。 日本整形外科学会(*必須)、日本関節鏡学会(*必須)、日本整形外科スポーツ医学会(*必須)、日本臨床スポーツ医学会(*必須)、日本整形外科超音波研究会(*必須)、日本肩関節学会、日本膝関節学会、日本肘関節学会、日本足の外科学会、アメリカスポーツ整形外科医学会(AOSSM)、北米関節鏡学会(AANA)

【習得目標】

それぞれ、処置・検査手技、関節鏡を中心とした手術手技について、フェローのその時点でのレベルに合わせて、到達目標を設定し、随時到達度の評価を行なっている。

連絡先 

医療法人鉄蕉会 亀田メディカルセンター スポーツ医学科 部長代理 山田慎 代表:04-7092-2211

このサイトの監修者

亀田総合病院
スポーツ医学科主任部長 大内 洋

【専門分野】
スポーツ整形外科、関節鏡手術、スポーツ整形外科疾患に対する超音波診断
PRP療法、体外衝撃波、高気圧酸素治療の最新治療法