部長挨拶

本職を満9年が経過しました。2015年は「対話と踏襲」、2016年は「課題把握と可視化」、2017年は「イノベーション」、2018年は「定着化」、2019年は「環境整備」、2020年は「助け合い」、2021年は「1人1人の薬剤師が1日に1回は患者さまに接することができる職場環境」、2022年は「無理無駄ムラをなくした持続可能な業務へのシフト」、2023年は「ICTを使った業務の推進から医療介護DXの推進への展開」をキーワードに確実な実践と効率化の推進に取り組んできました。当院の新型コロナウイルス感染症対応をめぐっては、2020年1月末に中国武漢市からのチャーター便帰国者を「人道的見地を優先」した受入から始まり、感染対策が強化される一方で人と人との接触が薄まり、いわゆるモチベーションや人に感化されることが減りました。しかし、そのような中でもWEBを活用したつながりはどうにか続けてこられたのではないかと2023年は5月の5類移行に伴い、徐々に職員同士の直接的な会談や会食などをでき人は直接接することで不安を解消し、心理的安全性が定着されるものと改めて感じたところです。

教育の視点では、学会発表や論文投稿、各認定薬剤師取得へのチャレンジも新規報告数、取得者数も増え、5類移行後も対面とWEBミーティング双方を利活用し、継続することができました。卒前薬学教育についても、各薬科大学へのOSCE評価者・講師の積極的な派遣は継続でき、各医療機関で実習中止となる中、感染対策の徹底とWEBミーティングやe-learningを活用し全期間実習を滞りなく遂行することができました。また亀田メディカルセンターの特徴でもある国際交流は、新型コロナウイルスワクチン筋注の他国の教育制度の聴講、FAPAへ研修参加し、途切れることのなく国際交流を無事参加することができました。

運営の視点では、デジタルツールを活用し、RPAやPower Automateを実装し、薬剤師のオンライン服薬指導や服薬フォローアップの展開も少しずつですが職場に定着することができました。

顧客の視点では、人員不足の中、可能な限りで術前外来・手術室・術後管理維持、外部薬剤師の常駐型の研修制度の試行的導入により地域薬剤師全体の質向上に貢献できました。

財務の視点では、支出抑制としてはDPC制度における後発医薬品係数、7剤逓減率の抑制、適正使用ワーキンググループによる処方指針の拡充とポリファーマシー対策の着実な成果をあげることができました。2022年までの業績集としてまとめ、2024年は「場所を選ばない患者さまへの薬物治療の提供」をスローガンに掲げ、亀田メディカルセンター薬剤部は、メディカルセンターの理念に基づいて、すべての患者さまのすべての薬に関して責任を持ち、安心、安全かつ最高水準の医療に貢献することを使命として邁進してまいります。

医療法人鉄蕉会 医療管理本部 薬剤管理部 部長
亀田総合病院 薬剤部 部長
舟越亮寛


2023年度 薬剤部業績集

薬剤師インタビュー

FaceBook

亀田総合病院 薬剤部