ジェイ子復活

最強寒波の影響か先週から寒い日が続いています。今日は晴れましたが風が冷たく外の作業は辛いです。とはいえ、菜の花畑も満開で観光客もたくさん来てくれています。春の足音が聞こえるような気がしている古澤です。


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チューリップの芽が出てきました。昨年はうっかり、球根を掘り上げるのを忘れました。分球したのか、小さな芽も出てきています。今年は大きな花は期待でないかな。


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先週のスケキヨ君に続いて今日は「ジェイ子」のオペです。スケキヨ同様、今回は長持ちするよう、じゃない、長生きするよう骨組みをしっかり作ります。着古しの娘の服を集めて、サイズを決めます。


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ジェイ子も肘を可動式にしました。ぼろきれやプチプチシートや発泡スチロールで肉付け。


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ジェイ子も年頃になってきたので不気味なだけでなく少しかわいくしてあげます。


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完成。おしゃれなポニーテール(今どき流行らない?)、スケキヨ君と仲良く腕を組んで、頑張って働いてもらいましょう。


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延び延びになっていたジャガイモの植え付けをしました。断面はかびずに乾きましたが、乾きすぎて干し芋になりそうです。


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畝立てをします。久しぶりに鍬を使ったら腰が痛くなってしまいました・・・。


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土を掘り返すと何やらカイワレのような、何とかスプラウトみたいな芽が沢山出てきました。なんの芽だかわかりませんが土の中では雑草の種子が芽吹いています。これから始まる雑草との戦いの日々を暗示しています。はぁ・・・。


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一般的にはこのように目のある側を上にして植えます。が・・・私は、逆に芽のある側を下にして植えます。勿論、私が考案したのではありません、本で読んでこの方法を知りました。


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このようにします。芽を下にすると当然、芽は地上に向かって方向転換をして伸びなければならず、ストレスがかかります。弱い芽はこのストレスに負けて伸びることができず、強い芽だけが育ちます。通常、一つの種イモからいくつも芽が出ますが、大きな芋を作るためには芽かき(芽を間引いて数を減らすこと)をすることになります。育ちの良い芽を2〜3本残してあとは摘み取るんですが、逆さ植えにすると最初から強い芽だけが少数育ってきます。そう、ストレスに耐えられない弱者は淘汰されるんです。作物だけではありません。適度なストレスは我々、人間にとっても強く育つために必要です。きついな、辛いな、と思うことを乗り越えるたびに成長します。研修医の皆さんも、今、辛いことに立ち向かって行くことが一人前になるために必要です。しかし、耐えられないような過度なストレスは作物を枯らし、若い力を潰してしまします。私達、指導医にとっては若手に与えるストレスの調整は大きな課題です。


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色々なやり方があると思いますが私は芋を30cm間隔くらいで植えますが、芋と芋の間に一握りの堆肥と化成肥料を施します。


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更に、私の工夫ですが、芋を植えた後、畝に黒いマルチ(ビニールシート)を掛けます。
一般にジャガイモにマルチは使いませんが、これが私の手抜き栽培の秘訣です。ジャガイモは育つと土から顔を出してしまうことがあります。芋は日光に当たるとソラニンという有毒な物質を産生します。そのため、芋が育ってきたら芋が地面から露出しないように土寄せという作業が必要になります。畝の周りの土を掘り返して畝の周りに積み上げる作業です。これが結構面倒で、タイミングを逃すと芋をダメにしてしまうんです。
黒マルチをかけておくと、遮光効果で土寄せの手間が省けます。また雑草の抑制や発芽までの地温上昇効果もあり有効なようです。(勿論、これも本で学んだ方法です)
皆さん、知っておいてほしいのですが、表面が青くなったジャガイモはソラニンが含まれていて食中毒を起こすので食べちゃダメですよ。ジャガイモは暗い所で保存しましょう。以前に、少し青くなったジャガイモを、もったいないから、と皮を厚めに剥いて食べたことがありました。私には全くわからなかったのですが、当時6歳くらいだった息子が「このジャガイモ苦い」と言って吐き出しました。大人には判らないような微妙な味の違いが子供には判るんだな、と感心するとともに、もしかしたら、子供に助けてもらったのかもしれないなと思っています。子供の言うことも馬鹿にはできません。先入観のない素直な感性が大事なんでしょう。

このサイトの監修者

亀田総合病院
産婦人科主任部長 大塚 伊佐夫

【専門分野】
婦人科悪性腫瘍