米国における2018-2019シーズンのワクチン効果中間報告

米国における2018-2019シーズンにおけるワクチン効果の中間報告(2018.9-2019.2)がMMWRで発表されています(MMWR Morb Mortal Wkly Rep. 2019 Feb 15;68(6):135-139. doi: 10.15585/mmwr.mm6806a2)

★まとめ

  • 現時点では、効果は概ね例年通り:全体で47%
  • 高齢者で効果が認められなかった(サンプルサイズ小さいためかもしれない)
  • 調査対象期間:2018.11.23-2019.2.2。A(H1N1)が72.5%、A(H3N2)が25.5%、Bが2%。
  • 全体での予防効果47%。6ヵ月から17歳:61%(A/H1N1に限定すると62%)。50歳以上:24%(A/H1N1に限定すると8%)で、有意な効果は認められなかった(これはN数が小さかった影響があるかもしれない)。A(H1N1)で46%、A(H3N2)で44%の効果。
  • カナダでは、ワクチン有効率は72%(A/H1N1)、オーストラリア(2018年)では、78%(A/H1N1)であり、それと比べると効果が低く報告されている。この中間報告では、サンプルサイズが小さい、対象が上気道症状で来院した外来患者のみ。最終報告待ちです。

このサイトの監修者

亀田総合病院
臨床検査科部長、感染症内科部長、地域感染症疫学・予防センター長  細川 直登

【専門分野】
総合内科:内科全般、感染症全般、熱のでる病気、微生物が原因になっておこる病気
感染症内科:微生物が原因となっておこる病気 渡航医学
臨床検査科:臨床検査学、臨床検査室のマネジメント
研修医教育