風疹ワクチン接種の推奨

風疹が特に関東で流行中です。東京都、千葉県、神奈川県が多い状況です。30-40歳台の男性が多く(男性は女性の5倍です)、女性も妊娠可能年齢である20-30歳台に多いと報告されています。ほとんどの発症者(93%)が、ワクチン接種歴不明または接種歴なしです(つまり接種歴がない人がほとんどを占めています)。ワクチン接種でほぼ防げる感染症であるため、ワクチン接種をしましょう。抗体を測定することを推奨していますが、そもそも2回接種するワクチンですので、以下のようにしていただくとよいと思います。

1回も打ったことがない場合(下記のいずれか)

  • 抗体を測らずに2回接種
  • 抗体を測定して、陰性なら2回接種
  • 抗体を測定して、陽性なら罹患歴ありで、接種不要

1回だけ打ったことがある場合

  • 抗体を測定せずに、2回目接種

2回打ったことがある場合

  • 一般的に、抗体検査も追加接種も不要

また、風疹ワクチンを接種していない年代は、麻疹ワクチンも打っていないと思いますので、麻疹風疹ワクチン(混合ワクチン)をこの機会に接種していただくのがよいと思います。

実際は、感染症科のあるクリニックまたは病院受診して、医師と相談していただくのがよいと思います。亀田総合病院では、鴨川の本院と東京駅にある京橋クリニックで、ワクチン相談・接種をしています。どの医療機関の場合も、受診の際は、必ず母子健康手帳をお持ちください。

国立感染症研究所のHP
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ha/rubella.html

CDCのHP
https://wwwnc.cdc.gov/travel/notices/alert/rubella-japan
alert level 2となっており、免疫のない妊婦さんは、日本への渡航をなるべく控えるように推奨されています。

このサイトの監修者

亀田総合病院
臨床検査科部長、感染症内科部長、地域感染症疫学・予防センター長  細川 直登

【専門分野】
総合内科:内科全般、感染症全般、熱のでる病気、微生物が原因になっておこる病気
感染症内科:微生物が原因となっておこる病気 渡航医学
臨床検査科:臨床検査学、臨床検査室のマネジメント
研修医教育