緩和ケア X ERレクチャー - ACPについて -

救急では生死に向き合う場面にはよく遭遇します。一般的に救命救急の場では「どう生かすか・治療するか」について議論することは多くても、「どう看取るか・苦痛を和らげるか」について話されることは多くありません。亀田ERでは、ただ生かすだけの救急医ではなく、適切な医学判断のもと目の前の患者さんに合ったより良い選択が出来る救急医を目指したいという考えのもと、上記レクチャーを行いました。

今回は緩和ケア科の蔵本先生にACP(Advanced Care Planing)についてお話いただきました。

まずは「もしバナゲーム」。カードゲームをやりながらお互いの死生観を話し合うWSがありました。気心知れた仲でもこんなに死生観は多様で意外性があるのだから、ましてや目の前の患者さんは、、と様々な学びがありました。
その後に蔵本先生からACPについて、意思決定支援とは、SDM(shared decision making)についてなどの総論を教えていただきました。

ACPを理解するとERの短時間ではACPを行うのは難しく、むしろ必要とされるのはAD(Advance Directive)なのかも知れません。
ただし救急医がACPを学ぶことで、患者さんの文脈を意識しながら患者さんにとってより最適な選択が出来るようになる可能性を感じました。
読んでくださっている皆様も一度ACPに接することで、何か有事の際にも本人や家族の意思決定の助けになるのではと思います。

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このサイトの監修者

亀田総合病院
救命救急センター センター長/救命救急科 部長 不動寺 純明

【専門分野】
救急医療、一般外科、外傷外科