ERひとりでできるもん〜整形ver.〜:第4回 膝外傷の診方 by 川村Dr.
本日は整形外科で東邦大橋からの黒船来襲とも言われている亀田整形外科ルーキーの川村先生によるレクチャーでした。
膝関節の穿刺やいつコンサルトすべきかのポイントが明確で研修医たちにも非常に好評でした。
そして、今回からは放射線技師も勉強会に参加してくれるようになりました。
放射線技師からは、レクチャーを受けて、実際外傷の部位によって医師が何を見たいのかが明確になるとスムーズになると学びになったようです。
医師たちがオーダーする撮影部位と何を見たくてオーダーしたのかのgapを埋めるためにも、コミュニケーションを密にして行きたいとのことで、今後にもつながる素晴らしいレクチャーでした。
亀田ERは他科医師だけでなくNsや技師とも連携しながら、診療の質を高める工夫をしています。
以下、tipsの一部を紹介いたします。
〜 Tipsの一部 〜
- 膝関節の外傷は迷ったらシーネ固定でOK、ニーブレスは高額
- 膝関節穿刺について
適応:
1.急性関節炎の鑑別
2.急性間接液貯留の治療
※穿刺部位の傷や凝固異常、敗血症患者はやらない
方法:
膝外側外上部がおすすめ
18G針で施行
局麻は必要ない
脂肪滴を確認(器に出してぽちぽち浮いているのを確認) - 膝関節脱臼
高エネルギー外傷で生じやすい
神経、血管損傷を合併しやすい
早期の整復が必要
→開放性骨折、膝関節脱臼は整形コンサルト - 見逃しやすい骨折:
脛骨顆間隆起骨折
大腿骨顆部内側、Hoffa骨折
脛骨高原骨折:関節内骨折で手術が必要
*ERひとりでできるもん整形ver.について*
今年度から亀田ERと整形外科でタッグを組み、より整形疾患に強いER診療を目指すべく月に1回レクチャーを開催しています。
対象は救急での整形疾患に強くなりたいジュニア・シニアレジデントです。毎週第4火曜開催、診療科を問わず誰でも歓迎です!
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このサイトの監修者
亀田総合病院
救命救急センター センター長/救命救急科 部長 不動寺 純明
【専門分野】
救急医療、一般外科、外傷外科