がんは、同じ臓器からでたものでも、患者さまによって性質が異なります(進行速度の違い、病状の違いなど)。その理由は、がん細胞内の遺伝子が異なるからです。遺伝子はもともと正常細胞の中にあり、がん化するときに変異します。この変異の程度・種類が、患者さまによって異なるのです。
近年まで、がん細胞内の遺伝子変異は詳しく調べることは日常診療では出来ませんでした。しかし、技術が進歩し、日常診療でも可能になりました。がんゲノム医療とは、患者様のがん細胞内の遺伝子を解析し、患者様毎に個別の治療方法を提案・実施することです。
亀田総合病院でも2018年9月から自費診療での施行を開始し、2019年6月からは健康保険での施行を開始しました。がんゲノム医療は魅力的な新しい診療法ですが、下記に記します良い点と問題点もありますので良くお読みになってご検討ください。
がんゲノム医療のご相談は04-7092-2211(代表)にお電話下さい。
※受付時間:月〜金 9:00〜16:00
また、外来通院されている方は、診療科医師か、Kタワー1階がん相談支援センターにご相談下さい。
がんゲノム医療は、複雑ながん医療のなかに、新たに出現した、更に難解な診療方法です。理解して頂くのに時間がかかると思いますし、説明にも相当時間がかかります。ご希望の患者さまは下記の手順に沿って受診していただくことになります。
1)がんの診療を当院で受けている患者さま:まずは担当している医師にご相談ください。必要に応じて我々がんゲノムチームの医師が対応いたします。
2)他院でがんの診療を受けている患者さま:まずかかりつけ医からの診療情報提供書が必要です。当院にて患者さまの状態の評価を行い、ゲノム検査に適しているかどうかなど判断します。そのため受診の際にはセカンドオピニオン受診が必要で、自費となります(1時間4万4千円)。
がんゲノム医療は当面は我々専門スタッフ(腫瘍内科医師 大山優、池田貞勝、がん化学療法専門看護師 北浦寿子、腫瘍内科看護師 高梨晶世)が対応いたします。受診を希望するかどうかまだわからない患者さまで、事前の相談をまず希望される場合も相談料(自費:25分5千円)がかかりますが可能です。予約センターから予約をお願いいたします。
このサイトの監修者
亀田総合病院
腫瘍内科部長 大山 優
【専門分野】がんの包括的医療、病状に応じた最善の治療の選択と実践