亀田メディカルセンター｜亀田総合病院　麻酔科

担当：初期研修医 青木先生・川上先生

Makito K et al, Volatile versus Total Intravenous Anesthesia for Cancer Prognosis in Patients Having Digestive Cancer Surgery A Nationwide Retrospective Cohort Study, Anesthesiology . 2020 Oct 1;133(4):764-773.

日本国内のDPCデータベースを用いて、消化器系癌の手術を受けたもののうち全静脈麻酔と吸入麻酔を比較し、術後生存率・無再発生存率について後方視的に比較した

結果： 全生存率では２群間に差はなかった。無再発生存率についてはTIVAの方が改善に関与している可能性があるが、影響は非常に小さいと考えられる。麻酔薬の種類はがんの予後に大きく影響しない。

DPCなど全国のデータベースを利用した新たな研究手法の可能性が示唆される。

吸入麻酔とTIVAで予後に差はでるか？という研究は多いものの、このようなDPCのデータを用いた研究は珍しく新規性がある論文でした。 青木先生、川上先生、発表お疲れ様でした。

亀田総合病院　麻酔科　荻野 仁史