総合内科1分レクチャー (10)骨髄腫を見逃すな!

多発性骨髄腫の基礎知識:

  • リンパ腫に次いで頻度が高い造血器腫瘍:亀田は年間新患約30例(多い!)
  • 発症年齢中央値は70歳
  • 根治不能な慢性疾患(生存期間中央値2〜8年)
  • MGUSは年1%→くすぶり型骨髄腫は年10%→活動型骨髄腫(有症状で要治療)
  • 有症状(myeloma defining events):(1)骨破壊、(2)高カルシウム血症、(3)腎障害、(4)貧血、(5)その他検査値異常(FLC↑、MRI所見、形質細胞>60%)

骨髄腫を疑う病態(3パターン)

  1. 腰痛+貧血+高齢者
  2. 骨の融解性病変→長管骨では骨折リスク!(特に疼痛を伴う場合)
  3. 血清総たんぱく(TP)高値+アルブミン正常/低値

疑ったときの必須の検査(全部同時に提出)

  1. 血清遊離軽鎖(血清free-light chain FLC)→κまたはλの高値、κ/λ比の異常
  2. タンパク分画(電気泳動)
  3. IgG/A/M定量
  4. 免疫固定法(血清・尿)
  5. 尿中BJP

Don't=腎臓を守れ!

  1. 脱水
  2. CT・アンギオの造影剤
  3. NSAIDS

ミエローマのリスク分類(生存期間の長さ)

  1. Durie & Salmonステージ I/II/III:高いほど悪い
  2. β2ミクログロブリン:高いほど悪い
  3. 染色体(cytogenetics) & FISH→del17,t(14:16),t(14:20) (悪い>> t(4:14), del13(中間>>その他(標準)

治療

  1. VRD(ボルテゾミブ、レナリドミド、デキサメサゾン)
  2. ダラツマブ CD38に対するモノクローナル抗体 2017年末

予後

ハイリスク2-3年
その他6-8年
根治は不能