microbiology round

先週のMicrobiology roundは、Burkholderia cepaciaでした。
今回はフェローにリンパ腫で幹細胞移植後の方の同菌による肺炎・菌血症の症例を提示してもらいました。

タマネギを腐敗させる菌として、1950年に発見され、
元々はPseudomonas cepaciaという菌名でした。
医療関連感染症と関係がある好気性ブドウ糖非発酵菌(見た目は緑膿菌に近い細長い菌です)です。
湿潤環境では数ヶ月生存できますが、乾燥には比較的弱い特徴があります。コロニーは泥のような匂いがします。
菌血症、尿路感染症、 感染性関節炎、腹膜炎、肺炎等の原因になり、複数の耐性機序をもつために薬剤耐性がとても多い菌です。
通常は感受性結果をもとに抗菌薬を選択しますが、一般にカルバペネム、ST合剤、テトラサイクリン、クロラムフェニコールに感受性があると言われています。

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このサイトの監修者

亀田総合病院
臨床検査科部長、感染症内科部長、地域感染症疫学・予防センター長  細川 直登

【専門分野】
総合内科:内科全般、感染症全般、熱のでる病気、微生物が原因になっておこる病気
感染症内科:微生物が原因となっておこる病気 渡航医学
臨床検査科:臨床検査学、臨床検査室のマネジメント
研修医教育