エボラ出血熱の受け入れ予行演習

新型コロナウイルスの猛威は衰えず、日々みなさまも対応に追われ大変な思いをされているかと思います。本当にご苦労様です。

亀田病院の感染症内科では、3年間のフェロー期間のうち8ヶ月間、成田赤十字病院に出向するシステムで、現在フェローの1人である私も成田赤十字病院におりますが、その成田赤十字病院でもCOVID-19と対峙する日々が続いております。

日本の玄関口である成田空港に近いため、地域で発生したCOVID-19に加えて空港検疫所からの紹介例などもあり、幅広くCOVID-19症例を診療しております。
そんな中で問題となってくるのが、COVID-19に混じった別の発熱性疾患です。ここ最近でも、海外から来日しホテルで健康観察されている間に発熱した症例で、熱帯熱マラリアやデング熱の症例がおりました。
そんな状況のため、心の中ではいつどんな輸入感染症が来ても良いように準備しております。そこで、エボラ出血熱の受け入れの予行演習を昨日行いました!(写真)
本番さながらに受け入れ手順をこなし、必要なことを確認しあい、不足していることを指摘しあう会でした。
COVID-19が流行したことにより、他の発熱性疾患の鑑別の評価が省略されがちな流れがありますが、特に海外から来日した症例では、輸入感染症の評価も忘れず行い、適切に対応していく必要性を痛感させられる日々です。

今後も日本の玄関を守れるよう頑張ります!

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亀田総合病院 感染症フェロー 菊池 航紀

このサイトの監修者

亀田総合病院
臨床検査科部長、感染症内科部長、地域感染症疫学・予防センター長  細川 直登

【専門分野】
総合内科:内科全般、感染症全般、熱のでる病気、微生物が原因になっておこる病気
感染症内科:微生物が原因となっておこる病気 渡航医学
臨床検査科:臨床検査学、臨床検査室のマネジメント
研修医教育