不動寺Dr.のERひとりでできるもん:〜創部処置の極意〜
KMC ERでは週に1回、不動寺センター長によるER Tipsレクチャーが開催されています。
初期研修医やもっとERを学びたい後期研修医向けに一人でER当直を乗り切れることを目標としています。
今回は初期研修医の2年目リーダー上Dr.によるTipsまとめの一部をシェアします。ぜひ勉強してみてください。
〜 今日のTipsの一部 〜
- 創の評価はどこをチェックするか?
→創の長さ・広さ・深さ、汚染の程度・異物の有無、骨折、神経-血管損傷の合併
→出血している場合:ほとんど圧迫で止血可能(神経損傷の可能性があるためむやみに鉗子でクランプしない) - 局所麻酔
-種類:キシロカイン、エピネフリン入りキシロカイン(禁忌:手指、鼻や耳の先端、陰茎)
-副作用: アナフィラキシー、局所麻酔中毒(キシロカインの極量:4-5mg/kg、キシロカインEの極量:7mg/kg) - 注意すべき縫合
・帽状腱膜が切れていれば血腫予防のため吸収糸での縫合を
・毛髪の除去は不必要(ただし感染のもとになりうるので創内に入らないように)
・眉毛は絶対剃らない
・口唇の縫合の際は赤色口唇をあわせる
・動物咬傷は原則開放創として扱う
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このサイトの監修者
亀田総合病院
救命救急センター センター長/救命救急科 部長 不動寺 純明
【専門分野】
救急医療、一般外科、外傷外科