新型コロナウイルスに感染したことのある方のワクチン接種Q&A

Q1. 新型コロナウイルス感染症感染後のワクチン接種について
Q2. モノクローナル抗体による治療(ロナプリーブ、ゼビュティ)後のワクチン接種について


Q1.新型コロナウイルス感染症に罹った後もワクチンを接種した方が良いですか?接種するならどのくらい間隔をあければ良いですか?

A1. 新型コロナウイルスワクチンは、新型コロナウイルスに感染し治癒した場合でも、接種が推奨されています。感染してからワクチン接種までの期間についてはどのくらいあけるかの推奨はありません。回復して隔離期間が終了すれば接種できます。

Q1. 解説:
新型コロナウイルス感染症に感染した後にワクチンを接種した方が良い理由は
・感染後に再感染を防ぐことができる期間についてまだよくわかっていないこと
・ワクチン接種は感染後の人にも効果があることが分かっていること
が挙げられています。

接種する時期については、学術的にまだ定説はありません。
新型コロナウイルス感染症から回復し、隔離解除された後に接種が可能、とされています。
米国CDCでは感染からワクチン接種までの期間については、現状で推奨はない、としています。ただし、感染後数ヶ月は再感染のリスクは低いが、時間と共に免疫力が低下してくると記載しています。

日本感染症学会の提言では、「免疫を回避する変異株が出現しつつある現状では症状の程度に関わらず回復後の早期の接種が望まれます。」と記載されています。
感染後に接種を受けた場合、1回目の接種後に出る副反応が未感染の人よりも多いことが報告されています。2回目の接種では未感染の人と副反応の差はないことが報告されています。

Q2. モノクローナル抗体による治療(ロナプリーブ、ゼビュティ)を受けた後にワクチンを接種しても良いですか?接種するとしたらどのくらい間隔を開ければ良いですか?

A2. モノクローナル抗体による治療を受けた後にもいつでもワクチンの接種が可能で、接種を延期する必要はありません。モノクローナル抗体投与を受けた方はワクチン投与後の抗体価上昇が少ない可能性がありますが、その臨床的意義はよくわかっておらず、ワクチン効果が低下する可能性を考慮しても、利益とリスクのバランスを考慮すると接種を受けることが推奨されています。

【文献】

亀田総合病院 感染症科
亀田総合病院 新型コロナウイルス感染対策本部
2021年9月13日掲載
2022年9月9日更新