お知らせ 次のステージへ(理事長 亀田隆明)

医療法人鉄蕉会 理事長 亀田隆明

明けましておめでとうございます。
中国武漢市からの帰国者を受け入れてから、本年1月29日でちょうど3年となります。当法人では、3年毎に中期経営計画を策定していますので、本年3月をもって2020年度~2022年度の中期経営計画が終了します。

新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19)との闘いに明け暮れたこの3年間を振り返りますと、経営的な中期経営計画は概ね達成されましたが、内容は当初私たちが想定したものとはまったく違うものとなりました。

WHOによるCOVID-19のパンデミック宣言にはじまり、世界的な隔離政策、たび重なる行動制限、新しい生活様式、加えてロシアとウクライナとではじまった戦争に因るエネルギーと物流の混乱、温室効果ガスによる気候変動で引き起こされる大規模災害、歯止めのかからない急激なインフレなど、これまで経験したことのない激変の3年間でした。

本来であれば既に2023年度~2025年度の中期経営計画の立案を終えていなければなりませんが、経済ばかりか働き方や生活スタイル、人々の価値観などあらゆるものが急激に変化し続けている状況下では、今後の動向を慎重に見極めねばなりません。そのため中期経営計画は本年中の策定を目指すことといたします。

しかし混乱の中にあっても、次のステップへの準備は着実に進みました。耐震性に問題があるD棟の取り壊しを行うため新たに災害時の要となるG棟を完成させたほか、感染症対策を施した手術室の増設、診療科の世代交代、経営陣の強化など成長への基盤は確実に強化されました。

一方で、職員の待遇改善やポストコロナで厳しさを増す経営戦略など、多くの課題も抱えています。コロナ下の3年間、職員同士の懇親を深めることもままならず、バラバラになりかけた組織を、もう一度ワンチームとして強く結束させることはチーム医療を有機的に推進する上で欠かせない問題と考えます。今こそ患者さま中心の医療(Patient Centered Care)こそが亀田の理念であることを心に刻み、一人でも多くの生命、クオリティー・オブ・ライフの向上に貢献できるよう新しい世界を切り開いてゆきましょう。

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