ちょっとためになる話5:背骨の働き

前回は背骨の仕組み、形について説明をしました。今回はこれらがどのように働いているのかを見ていきましょう。

post13.jpgもう一度イラストを見てください。背骨は前から見るとまっすぐ、横から見るとわずかにカーブしていることがわかりますね(これを生理的弯曲といいます)。頚椎と腰椎は前に(前弯)、胸椎は後ろに(後弯)カーブしています。赤ちゃんがお母さんのおなかの中にいるときには,背骨はみんな後ろにカーブしています。ハイハイするようになると頚椎の前弯が、立っちするようになると腰椎の前弯が形成されてきます。

「体を支える(支持)」「体を動かす(運動)」そして「神経の保護」ーこの3つが背骨の大切な役割です。皆さんが座ったり立ったりすることが出来るのは、背骨が体を支えてくれるからなんです(支持機能)。荒川静香さんのイナバウワー、覚えていらっしゃる方も多いと思います。あんな華麗な技も背骨が1本の硬い骨では無くて、一つ一つのブロックが少しずつ動くから可能になるんですよ(運動機能)。そして神経を保護しているのも背骨の重要な役割です(神経の保護)。背骨ってすごいんですね。

次回は腰に関する病気について説明していきます。お楽しみに!

このサイトの監修者

亀田総合病院
脊椎脊髄外科部長 久保田 基夫

【専門分野】
脊椎脊髄疾患、末梢神経疾患の外科治療