Asthma Forum in 鴨川を開催 〜松本久子先生 特別講演〜

2017年12月20日に亀田総合病院K棟13階ホライゾンホールにて、京都大学大学院医学研究科 呼吸器内科学 講師 松本久子先生にお越し頂き、Asthma Forum in 鴨川を開催しました。

特別講演として、松本先生より「喘息治療のバイオマーカー 〜血清ペリオスチンを中心に〜」をお話し頂き、主任部長 青島正大が座長を務めました。

松本先生は「吸入ステロイドは、鼻呼出すると好酸球性副鼻腔炎にも有効性を示すことがわかってきている。末梢血好酸球数300-450/uL以上は、気道の好酸球性炎症を予測する有用な目安になり、呼気NOの値は、37ppbを超えていればほぼ喘息と判断できる。喘息診断後の呼気NO>50ppbでは、ICSの病変到達が不十分な可能性を考える。ペリオスチンとは、細胞外マトリックスタンパク質の1種で、IL4、IL13の刺激で増加する。喘息患者において、ペリオスチン95ng/mLをカットオフにすると、高い感度と特異度で陽性となる。また、喘息におけるペリオスチンは、季節性変動やステロイドによる低下は乏しく、良いバイオマーカーになりうると考えられる。」

会場から、「間質性肺炎診療においても、NO測定が診療の役に立つ可能性はありますでしょうか?」と質問があり、「特発性肺線維症患者で、血清ペリオスチン濃度が上昇することが報告されおり、バイオマーカーとして注目されている。」と返答されました。

喘息の最新情報を勉強することができ、大変勉強になりました。

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このサイトの監修者

亀田総合病院
呼吸器内科部長 中島 啓

【専門分野】
呼吸器疾患