9月21日 鴨川市COPDフォーラムを開催!

9月21日に亀田総合病院Kタワー13階ホライゾンホールにて鴨川市COPDフォーラムを開催しました。

東北大学大学院医学研究科内科病態学講座 産業医学分野教授 黒澤一先生にお越し頂き、主任部長 青島正大が座長を務めました。

基調講演を医長 中島が担当し「身体活動性向上に向けた当院での取り組み」を発表しました。

中島は、「COPD患者の身体活動性向上のためには、薬物療法や運動療法だけでなく、患者教育や環境調整も含めた包括的な介入が重要と考えられる、」と結論を述べました。


特別講演で、黒澤一先生には「COPD患者の身体活動性の向上と維持〜薬物療法と非薬物療法の融合に向けて〜」をお話し頂き、下記の結論を述べられました。

「薬物療法では気管支拡張薬により1秒量(肺機能)を改善させることができる。また非薬物療法(リハビリ)では、身体と心を改善させることができる。COPDの治療では両者を融合させることが重要である。

身体活動性を上げる方法として、歩数計で歩数を記録する方法がある。無理に歩数を上げようとせず、まず現状の活動状態を患者さんに知ってもらい、歩数を記録することを楽しんでもらうことが長く続けてもらうために重要である。」

会場からは、「COPDではリハビリによりQOLや身体活動性が上がったら、吸入薬のステップダウンは行っても良いのでしょうか?」と質問があり、黒澤先生は、「少なくとも気管支拡張薬の減量、つまりLAMAやLAMAの中止は行わない方が良いと思う。肺機能が低下し、再び病状が進行する可能性がある。」と返答されました。

明日からの実臨床に役立つ内容を多く学ぶことができ、大変ためになりました。

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このサイトの監修者

亀田総合病院
呼吸器内科部長 中島 啓

【専門分野】
呼吸器疾患