vol.15 砂糖からオピオイド

遺伝子操作を加えたパン酵母を用いて、砂糖からオピオイドを作ることに成功!
〜米スタンフォード大学の研究チーム〜

全世界的に、医療用麻薬の供給不足という大きな問題があります。従来の方法に比べて低コストかつ大量に短期間でオピオイドを生産しうるこの方法は、
この供給不足問題を解決してくれる可能性があります。その一方で、自家製でオピオイドを作ることや現在よりも簡単にオピオイドが入手できるようになると、
オピオイド依存が全世界的に蔓延するのでは、という懸念も出てきます。研究者らによると、実用化にまでには、生産効率向上の面でまだ課題が多いとのこと。
通常内服する量のオピオイド薬を作るために、現在の方法では4400ガロン(およそ16000リットル)のパン酵母が必要なのだそうです。
いずれにしても、今後のこの研究の実用化に向けての動きに注目です。

(関根)

http://www.reuters.com/article/us-science-opioids-idUSKCN0QI27J20150813

このサイトの監修者

亀田総合病院
疼痛・緩和ケア科部長 関根 龍一

【専門分野】
病状の進行した(末期に限らない)癌や癌以外のあらゆる疾患による難しい痛みのコントロール、それ以外の症状の緩和