総合内科1分レクチャー (9)救急室へ来院したたんがん患者+/-化学療法中の初期対応

  1. 見た目の具合 toxicかstableか

  2. バイタルサインの重要性。特に脈拍数とパルスオキシメーター(頻脈+/-低酸素血症はなにかある!)

  3. 血液検査結果にだまされるな! WBC正常でも感染症の可能性あり。感染症の可能性が少しでもある場合、CRPはチェックすべき。

  4. 抗菌薬処方の閾値は低く設定する。もし感染症であれば急速に悪化する可能性があるので。軽い上気道炎などでなければ入院も考慮

  5. 家に帰す場合、下記を指導する
    • 水分摂取励行。1日最低1L飲む
    • 具合が悪化したらすぐに病院へ戻ってくる
    • 抗生物質はキチンと内服する
    • 早めに主治医外来へ戻り、その後の対応をしてもらうようにする
    • 主科の拘束医へ報告

  6. 異常に異常な血液検査がある場合、原則入院
    • 血小板2万以下
    • 好中球500以下
    • Hb8を下回る
    • 300以上のAST/ALT上昇。特に1000以上は劇症化のリスクあり
    • 急性腎不全
    • 重度の電解質異常
    • CRP10以上

などなど、、、

このサイトの監修者

亀田総合病院
腫瘍内科部長 大山 優

【専門分野】
がんの包括的医療、病状に応じた最善の治療の選択と実践