化療マニュアル 第2回『肺癌の化学療法』

化療マニュアル第2回は肺癌の化学療法についてです。


注意:以下は亀田総合病院での一般的治療概念であり、異なる医師、施設、時代では意見が異なる可能性がある。また個々の患者に適応するときには各医師が各自の責任と判断で注意して行う。
  • 一般人口を対象にした肺がんに有効なスクリーニングはないが、米国の試験、NLSTでは、根治的治療が可能な高リスクの喫煙者においてCTスクリーニングの有用性を証明した。しかし、スクリーニングも重要だが、喫煙者では禁煙することが重要
  • 肺がんは、がん死因の第一位。早期癌で切除されても再発が多く、一般的に予後が不良
  • 小細胞癌と非小細胞癌が肺がんの大部分を占める
    • 非小細胞がんの治療
      • 切除が唯一の根治的治療:stage IA〜IIIAまでが切除の適応。StageIA以外は切除後補助化学療法を行う。切除できない場合には根治的定位照射も選択肢
        • 2004年までは切除後にどのような治療を加えても生存期間を延長出来ないとされた。しかし、2004年、2005年に発表された4つの試験にて補助療法の有用性が確立された
      • Stage IIIへの集学的治療
      • Stage IVは緩和・延命の化学療法
    • 小細胞肺がんの治療
      • 真のstage Iは切除+補助化学療法で治療して良い
      • それ以上の限局型は根治的化学放射線療法。CRには予防的全脳照射
      • 進展型は化学療法単独。必要に応じて緩和的放射線療法

非小細胞肺がん

ステージ大まかな5年生存率
I 70%
II 40%
III 20%
IV 4%

術後補助化学療法

  • 補助化学療法の適応はステージによって決定される
  • ドライバー遺伝子変異の有無や組織型は補助療法の適応の判断には現時点で無関係
  • 断端陽性とN2は、PORT(術後照射)を施行しても良い
  • EGFR遺伝子変異不明の症例へのgefitinib/erlotinibの効果はない
  • EGFR遺伝子変異陽性症例での前向き試験結果はない。現在計画中

  • 使用するレジメン プラチナベースを4サイクル
    • CDDP/VNB(JBR10または埼玉医大変法)
    • 非扁平上皮癌にはCDDP/pemetrexedでも良い
    • CDDPが入らないときカルボプラチンでも良い
    • Stage IBだけ日本の試験に沿ってUFT単剤を2年間内服でも良い
    • LCNECは小細胞癌レジメンであるCDDP/VP-16などを使用する。LCNECに限定したデータは存在しない。補助療法としてCDDP/CPT-11の経験は少ない。

補助療法の効果を示した臨床試験

  • 前向きランダム化試験
StageregimenRT5y OS benefit
ANITA (Lancet Onc2006) IB,II,III CDDP/VNB PORT OK 24% 8.6%
JBR10 (NEJM2005) IB,II(not T3,N0) CDDP/VNB Stage II 15%
StageI>4cm 10%
IALT (NEJM2004) I,II,III CDDP base 4%
CALGB9633
(ASCO2004,JCO2008)
IB CBDCA/PTX 4yOS 12%
6yOS NS, but>4cm

JapaneseUFT
(NEJM2005)

IB UFTx2y 11%
  • メタアナリシス
LACE meta-analysis (JCO2008) I,II,IIIA CDDP base PORT OK I NS
II,IIIA 5%
NSCLC collaborative group (Cochrane rev. 2015) I,II,IIIA,IIIB,IV various 4%

術前補助化学療法

Neoadjuvant chemo meta-analysis (Lancet 2014)でStage I-IIIA: 5% improvement of OS at 5yが示されている。適応症例には考慮して良いが、どのような症例に使用したら良いかの明確な決まりはない。

Stage IIIの治療法

  • R0切除可能なものは術前療法無しで、そのまま切除される。Single station N2と言われるCTで周囲に浸潤していない、限局した縦隔リンパ節転移だけ陽性のもの。切除後補助化学療法+/-PORTが施行される。

  • 縮小すれば切除可能なものは術前化療ラジが施行される。施設毎にレジメンや線量に差があるが、下記のような治療が一般的である。
    • CDDP/VP-16+RT同時併用40〜46Gy(SWOG8805)
    • CDDP/docetaxel+RT同時併用40〜46Gy(岡山大学レジメン)
    • Weekly CBDCA/PTX(WJOG0105)
    • 術前化療ラジ後切除不可能と判断された場合、そのまま化療ラジを継続し最大60Gyまで追加する。その場合化療は通常トータル4サイクル入れる(化療ラジ後2サイクル追加)

  • 縮小しても切除不可能な症例は最初から根治的化療ラジ単独治療となる。レジメンは上記と同一。3〜4週毎の化療4サイクルの期間、最初の2サイクルのところに放射線治療が併用される(詳細はレジメン毎に異なる。CDDP/docetaxelやCDDP/VP-16はD1,8のレジメンを4週毎。CBDCA/PTXは毎週投与)。症例によっては化療の部分を先行させ、後半の2サイクルに放射線治療を併用することもある。放射線の総線量は60Gyまでである。治療終了後は経過観察となる。生存期間中央値は約20ヶ月で、5年生存率は約20%程である。経過観察中に再増悪したらstage IVの進行がんと同様に治療する。ドライバー遺伝子変異症例も同様に治療される。

Stage IVと再発がんへの化学療法

ドライバー遺伝子のあり、なしで大きく分ける

ドライバー遺伝子とは、がんの発生・進展において重要な役割を果たす遺伝子のこと。それがないとそのがんにならない。多数存在するが、肺がんにおいて現在ルーチン検査で施行可能なものは(1)EGFR mutationと(2)ALK fusionだけである。

  • ドライバー遺伝子変異あり
    • EGFR遺伝子変異:EGFR チロシンキナーゼ阻害薬がファーストチョイス、耐性化したら再生検し、T790m変異があればオシメルチニブが適応、殺細胞薬はそれらが効かなくなってから使用する
    • ALK融合遺伝子:ALK阻害薬がファーストチョイス、耐性化したら殺細胞薬を使用する
    • ROS1再構成:crizotinibが効くが保険適応ではない
    • その他LC-scrumという全国規模の試験で参加施設からのデータ集積中

  • ドライバー遺伝子変異なし
    • プラチナダブレットで治療
    • PS不良例は非プラチナの単剤で治療する(前向きデータのあるのはVNB(ELVIS試験JNCI 1999)とDocetaxel(JCO2006)だけだが、その他下記の第3世代薬のどれを使用しても良い)
    • プラチナはCDDP(シスプラチン)の方が奏功割合、OSでわずかに勝るが、毒性を考慮するとCBDCA(カルボプラチン)でも良い。またNDP(ネダプラチン)もCDDPと同等の効果を示すが、大規模試験は日本の扁平上皮癌以外ないことを知っておく。つまりCBDCAは数多くの試験があり、CDDPとinterchangeableと考えて良いが、NDPはそうして良いかどうか不明。
      • 複数のプラチナダブレットレジメン(2剤併用療法)がある。日米でそれぞれ別のランダム化試験が施行され(ECOG NEJM 2002、FACS Ann Oncol 2007)、どのコンビネーション{プラチナと、いわゆる第三世代の薬剤(タキサンなど)}を使用しても奏功割合、生存期間に大差はないであろうと考えられている(試験では、全ての薬剤で同等性が証明されたわけではないが)。唯一ペメトレキセドだけ扁平上皮癌にはあまり効かない。
        • 第三世代薬:ドセタキセル、パクリタキセル、nabパクリタキセル、ペメトレキセド、ゲムシタビン、ビノレルビン、イリノテカン、S-1、第二世代であるがエトポシドも同等の効果
        • 3剤併用レジメン(プラチナダブレットに第3世代をもう1剤追加したもの)はOS延長しない、毒性は増強する(meta-analysis JAMA2004ランダム化前向き試験もあり)
        • イタリア(JCO2008)とドイツ(Clin Lung Cancer 2006)の第3相試験でweekly CBDCA/PTXはtriweeklyとほぼ同等の効果を示した。末梢神経障害が軽い。
        • ダブレットを4〜6サイクル以上継続してもOSは改善しない(JCO2009)。5サイクル以下でも良いかもしれない(Lancet Oncol 2014)。しかし、(1)ペメトレキセド(PARAMOUNT試験Lancet Oncol 2012)、(2)ゲムシタビン(JCO2012)、(3)ドセタキセル(JCO2009)、(4)これらに+/-ベバシズマブ(PointBreak JCO2013, AVAPERL JCO2013)の維持療法はPFSを延長する。OS benefitは明らかではない(試験ではわずかに延長するが、実臨床で当てはめる場合には毒性に注意する)。
      • ベバシズマブをプラチナダブレットに加えると奏功割合が上昇する。OS benefitは初期の試験であるECOG4599(NEJM2006)で示されたが、その後の試験では示されていない(AVAiL JCO2009 Ann Oncol 2010)。Meta-analysisではOS benefit示されているが(Ann Oncol 2013)、必ず使用しなくてはいけないわけではない。毒性は増強される。一般的に下記の状態の場合に適応になると考えて良い
        • ベバシズマブの禁忌がない(活動性の出血、動脈血栓、術後、扁平上皮癌、中枢病変、大血管浸潤、気道・食道浸潤、出血性の脳転移)
        • 急速な奏功を期待する
        • 胸水、腹水などサードスペースの水分をコントロールしたい
    • セカンドラインの治療は殺細胞薬を変更するか、ニボルマブのどちらかである。臨床試験ではニボルマブが殺細胞薬に勝る(NEJM2015)。しかし、必ずニボルマブでないといけないわけではない。ニボルマブが良く効かない症例はEGFR遺伝子変異陽性とPS不良症例との報告が研究会レベルである(2016年の情報)。
      • プラチナダブレット後PDになった症例に、再びダブレット治療をしても単剤治療と比較しOS benefitはない(RRとPFSは良好。meta-analysis Di Maio M. JCO2011)。ゆえにファーストラインでプラチナを使用してPDになった場合、セカンドラインは非プラチナの単剤療法を選択する。
      • 同一レジメンでの再治療は前治療から6ヶ月以上間が空いている場合には許容される(lung cancer 2010日本のがんセンターからの報告。前治療からの中央値は5ヶ月)
      • 補助化学療法後だけの症例を集めて再発後治療の効果を比較したランダム化試験はない。一般的に前治療から1年以上経過している場合、補助療法後再発も、進行がんのファーストラインとして治療される。補助療法から6ヶ月以内の再発ではニボルマブが推奨(エビデンスはない)?6〜12ヶ月ではケースバイケースで選択される(UpToDate®)。

  • サードライン以降の化学療法 vs. 緩和ケアを比較したランダム化試験は無い。ゆえに緩和ケアも選択肢。治療する場合、ドセタキセル、パクリタキセル、nabパクリタキセル、ペメトレキセド(非扁平上皮癌だけ)、ゲムシタビン、ビノレルビン、イリノテカン、S-1、エトポシドから選択する。どれでも効果は大差ないが、毒性の観点から選択されることが多い。サードラインでは一般的に奏効割合は10%位に落ちる。

小細胞肺がん

小細胞癌の治療では非小細胞がんに使用するTNMステージはあまり使用せず、下記の病期分類が一般的に使用される。

  • True stage I:精査後、TNMでステージIに相当するもの
  • Limited disease限局型:片側肺+/縦隔/鎖骨上窩に留まるもの
  • Extended disease進展型:LDを越えて広がっているもの、遠隔転移症例を含む。根治は不能

病理組織で、非小細胞癌と出ても、小細胞癌の成分が混在していたら、小細胞癌として治療される。



治療

True stage I

精査後、TNMでステージIに相当するもの。あるいは小結節で、生検で非小細胞癌とでたが、切除後stage I小細胞癌であったと判明したもの。リンパ節の病理評価が必須。病理学的検索でリンパ節転位がなく、原発巣も小さいものは、手術で完全切除が可能。しかし、全身を含むミクロの転移があることが多いので、補助化学療法が必須。レジメンはCDDP/VP-16などが4サイクル投与される(CDDP/CPT-11は補助療法では経験が少ない)。予防的全脳照射も考慮する。

もし切除後、リンパ節転位が発見された場合、補助化学放射線療法を施行する。レジメンはLDへの根治的化学放射線療法と同じであるが、毒性に注意する。化学放射線療法が安全に施行できない場合、化学療法から開始し、4サイクル修了後に逐次的に放治を施行しても良いし、2サイクル後体力が回復したら化療ラジを施行しても良い。

LD(限局型)

この分類は、治療の基本である根治的化療ラジを行うため、1つの放射線治療ポートにおさまる病態をいう。対側肺門や対側鎖骨上窩に進展したものは照射範囲が広すぎて安全に放治が施行できないので根治的化療ラジの適応外となる。

治療はCDDP/VP-16と原発巣とリンパ節転位領域を含む部位に、根治的照射を同時併用する根治的化療ラジである。照射は通常の分割照射よりも1日2回照射の加速化分割照射の方が生存期間で優ることが判明している(NEJM 1999)。同時併用する化療CDDP/VP-16の後、CDDP/CPT-11を3サイクルに変更したレジメンでは優越性を示せなかった(JCOG0202 Lancet Oncol2014)。治療後CR(完全奏効)になった症例では予防的全脳照射の適応となる(NEJM 1999)。CRとなったLD小細胞癌にPCIを施行すると脳の再発リスクを半分に低下させ、OSを延長させる。

化学療法と放治を同時併用した場合と、化療後に放治をする逐次治療の場合とのランダム化試験は日本で行われた(JCOG9104 JCO2002)。統計的有意差はつかなかったが、同時併用群でOS中央値は27ヶ月、逐次では19ヶ月であった。5生存率は24%と18%で欧米のデータと共通している。

ED(進展型)

LDの範囲を超えて進行している腫瘍。

治療の主体は緩和と延命であるが、化学療法と放射線に対する感受性は初期にはとても良い(奏効割合は60%位ある)。そのため、患者の状態により化学療法が施行可能な場合、化学療法が治療の主体となる。

現在の標準的ファーストラインレジメンは、これまで多くの臨床試験をもとに構築された。



日本とアメリカで治療薬選択が少し異なるのが特徴

  • 米国:EP療法と言われるCDDP/VP-16 またはCBDCA/VP-16 を4サイクル(奏効例には6サイクルまで追加して良い)。CDDPとCBDCAは米国では「根治不能な症例にCDDPの毒性を与えるべきではない」との考えと、メタアナリシスでのCDDPの優越性の否定(JCO2012イタリアより)から、CBDCAが使用される(これに対して根治を目指したLDではCDDPが使用される)。セカンドラインは主にトポテカン単剤が使用される。

  • 日本:JCOG9511(NEJM2002)の試験でCDDP/VP-16に対するOS延長が証明されたCDDP/CPT-11が標準とされる。しかし、高齢者やCDDP/CPT-11が不適応とされる症例には米国と同じレジメンでよい。米国でJCOG9511と同様の試験が2本施行されたがどちらもOS延長効果は証明されなかった。

1980〜90年代に数多くのdose-intensityを高めたり(大量化学療法と末梢血幹細胞移植を含む)、複数の薬剤を交互に投与したりするレジメンが試されたが、OS延長効果をconsistentに示したレジメンはなく、毒性の観点からも現在はほとんど使用されない。EP療法が標準になる前はCAV(cyclophosphamide, adriamycin, vincritine)というリンパ腫のようなレジメンも標準的に使用された。

4サイクルを越えて化学療法をしてもOSは延長しない(ECOG JCO2001)。

化療後、胸部に放治を加えてもOS延長効果はない。

予防的全脳照射はOS延長を示した試験もあるが(EORTC NEJM2007)、日本の試験はかえって悪化した。しかし脳転移は減った。このため現在ED小細胞癌でのPCIの適応は定まっていない。施行する場合、CRまたはvery good responseだけとなる。日本のガイドラインでは施行すべきではない、推奨グレードDとなっている。

放治は局所コントロールや緩和目的に相当効果がある。



セカンドライン以降

以下の2つの群に分けて考える

  • プラチナ感受性再発:プラチナダブレット終了後から3ヶ月以降に増悪したもの
  • プラチナ非感受性再発:プラチナダブレット終了後から3ヶ月以内に増悪したもの

上記2群の境目にクリアな生物学的差が判明しているわけではなく、臨床的なざっくりした区分である。3ヶ月以降の増悪では、もう一度プラチナを投与して奏効することが多いからこのように呼ばれる。

ランダム化試験ではセカンドラインの化療(トポテカン)でOS延長が証明されている(JCO2006)



セカンドラインも日本と米国で異なる

  • 欧米ではトポテカンを用いた試験が多数施行され、現在セカンドラインの標準となっている。もともと卵巣癌と白血病で1996年以降から使用されており、米国では使用経験が多い。アムルビシンは米国・ヨーロッパにはない。

  • イリノテカンとトポテカン(ノギテカン)は同じ作用機序でトポイソメラーゼIを阻害する。イリノテカンは1990年代に日本で合成、開発されたこと、またトポテカンは日本では2007年以降承認されたこと、イリノテカンはファーストラインで標準レジメンになっていること、再発症例のアムルビシン第二相試験もあり、日本では主にセカンドラインにアムルビシンが使用されることが多い。しかし、ファーストラインでイリノテカンが使用されなかった症例ではイリノテカンまたはトポテカンもセカンドラインとして使用出来る。サードライン以降は非小細胞肺がんの化学療法が単剤で使用されることが多いが標準治療と言えるほどのエビデンスはない。

  • 最近まで小細胞肺がんに効果を示した分子標的薬は存在しなかったが、2016年ASCOで下記の2つが有望視された。
    • 抗体と毒物のconjugateであるロバルピツズマブ-テシリン(rovalpitsuzumab tesirine)は腫瘍にDLL-3(delta-like protein 3)を発現している再発性・不応性小細胞肺がんに第一相試験で極めて高い効果を示した。
    • ニボルマブとイピリムマブの併用はニボルマブ単剤に比較(CheckMate 032)して約20%の奏効割合。20%のSDを示した。



小細胞癌の生存割合

治療OS中央値2年OS5年OS
LD
Turrisi
NEJM 1999
根治的化療ラジ 加速過分割照射 23ヶ月 PORT OK 16%
通常分割照射 19ヶ月 26%
ED
Noda
NEJM 2002
JCOG9511
CDDP/CPT-11 12.8ヶ月 19.5%
CDDP/VP-16 9.4ヶ月 5.2%
ED
Lara
JCO 2009
SWOG 0124
CDDP/CPT-11
CDDP/VP-16 両者共に同じ
9.9ヶ月

このサイトの監修者

亀田総合病院
腫瘍内科部長 大山 優

【専門分野】
がんの包括的医療、病状に応じた最善の治療の選択と実践