疼痛・緩和ケア科よりご挨拶

はじめまして。当院の疼痛・緩和ケア科(緩和ケアチーム)責任者の関根と申します。このたび、当院腫瘍内科部長の大山先生から、当院における緩和ケアの紹介文のご依頼があり寄稿させていただきます。

私は今年で医師になって20年目となります。初期研修を亀田総合病院で行い、その後、Nプログラムを通じて渡米。2001年から3年間内科のレジデントをNY市のBeth Israel Medical Center(現在のMount Sinai Beth Israel)で行い、その後2年半にペインマネジメントと緩和ケアの専門研修を計3か所で行い、米国疼痛緩和医療専門医を取得し、帰国しました。私自身は様々な諸先生方の援助のおかげで米国における世界標準の内科および緩和医療の卒後教育を受けられました。この幸運を無駄にせず、これからはその学びや経験を、使命感に満ちた若手に伝えることが私自身の使命であると常々感じております。帰国した翌年の2008年度より、当科(疼痛・緩和ケア科)では2年間のフェローシップ(後期研修)プログラムを作り、これまで7名の修了生を送りだしてきました。これからも、優れた若手医師の中から、将来の緩和医療を担う人材を育成していきたいと考えております。現在、後期研修医およびスタッフ医師を募集中ですので、興味のある方は、ぜひ、一度、当科へ見学に来てください。

皆さん、緩和医療(ケア)を必要とするすべての患者のうち、患者数が最多の疾患群は何でしょうか?そうです、悪性腫瘍(がん)です。特に日本では医療制度の仕組み上、緩和医療といえば、ほぼ全員ががん患者さんを対象にしている状況となっております。
私自身が当院に赴任した当初より、腫瘍内科と緩和ケア科との関係は非常に密接であり、様々な癌腫に対する抗がん治療中の患者さんに対して併診の形で、腫瘍内科の先生方と一緒に患者さんとそのご家族のサポートを担当しております。
悪性腫瘍の患者さんは、医学的な診療上のマネジメントの難しさはもとより、それ以外にも様々な困難を抱えながら、日々生活され、闘病されておられます。これからも、腫瘍内科と緩和ケア科は密接に協働しながら、がん患者さんのより良い治療や生活の支援を担当してまいります。

こちらに緩和ケアに関するコラムをシリーズでご紹介してまいります。一般の方にも分かりやすい内容となっておりますので、ぜひご一読ください。

コラム:緩和ケア


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亀田総合病院 疼痛・緩和ケア科 部長
関根龍一

このサイトの監修者

亀田総合病院
腫瘍内科部長 大山 優

【専門分野】
がんの包括的医療、病状に応じた最善の治療の選択と実践