コラム

第14回 リンパ浮腫と蜂窩織炎(2)

蜂窩織炎の予防に関しては、第6回第11回のコラムに記載されているようなスキンケアをすることで、健康な皮膚を保つことがとても重要です。

リンパ浮腫の指導などでは、「虫刺されに注意しましょう。」や「傷を作らないようにしましょう。」などと指導されるかと思います。趣味や家事をすることで感染をしてしまうのではないかと不安になるかと思います。普段の生活や趣味を制限するのではなく、十分な対策をとるとともに、虫に刺されたり、傷ができたりしたときにどう対処するのかという点がとても重要になります。虫に刺されたら掻き壊さずかゆみ止めを塗ったり、傷ができてしまったときはしっかりと洗い流したりすることで感染のリスクを減らすことがとても重要です。

また、過度な疲労などでも蜂窩織炎を発症することもあるので、身体の負担を考え、無理のない生活を心がけましょう。

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このほかに、患肢の炎症には丹毒やリンパ管炎などがあります。丹毒は皮膚表面、リンパ管炎はリンパ管にそって炎症が広がります。丹毒やリンパ管炎と診断された場合も治療方法は蜂窩織炎と同様です。近隣の医療機関を受診し早期に治療を開始することが重要です。