診療実績・症例

※治療経過説明に加え、治療前・後の被写体の状態や、撮影条件は同一としており、「医療機関ホームページガイドライン(厚生労働省)」に則り医学的に正確な情報を掲載しております。

担当医の実績

※担当医が現在診療を行っている複数施設における年別総合実績を掲載しております。

症例数(1〜12月)

2021年
保存療法: 1212件  
外科治療: 215件(上肢 126件 下肢 89件)

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手術実績(1〜12月)

2020年 216肢
2021年 283肢

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代表症例

(1)乳癌術後上肢リンパ浮腫(70代女性)

35年前に左乳癌に対して左乳房+大胸筋切除術、腋窩リンパ節郭清術、放射線治療術を受けました。3年前から、左上肢のリンパ浮腫が出現し、保存療法を行いましたが、症状が徐々に悪化しました。ここ数年は蜂窩織炎(40℃程度の発熱)を頻繁に繰り返し、社会生活を送ることや保存療法を継続することが大変難しい状態でした。当センターにおいて、血管柄付きリンパ節・リンパ管移植術を行い、術後は浮腫の改善に加えて、蜂窩織炎もほぼ消失しました。

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(2)乳がん術後上肢リンパ浮腫(50代女性)

4年前に左乳癌に対して左乳房切除術、腋窩リンパ節郭清術、化学療法を受けました。2年前から、左上肢のリンパ浮腫が出現し、保存療法を開始するも、症状が徐々に増悪。蜂窩織炎を繰り返したり、手が握れず家事がしにくくなってきました。保存療法に強い抵抗を示したことから、当センターにおいて、リンパ管静脈吻合術を行い、術後は術前同様の圧迫は継続しているものの、浮腫の改善に加えて、蜂窩織炎もほぼ消失し、家事も以前よりできることが多くなった。

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(3)前立腺癌術後両下肢リンパ浮腫(60代男性)

6年前に前立腺癌に対してロボット支援下前立腺全摘術、拡大骨盤内リンパ節郭清術を受けました。治療後から、左下肢のリンパ浮腫が出現し、保存療法を行いましたが徐々に症状が悪化しました。その約6か月後より右下肢や陰部のリンパ浮腫も出現しました。ここ数年は年2〜3回程度の蜂窩織炎(39℃程度の発熱)が起こり圧迫療法を行うことも、社会生活を送ることも大変難しい状態でした。当センターにおいて、両下肢で局所麻酔下リンパ管静脈吻合術を行い、蜂窩織炎が起こらなくなったことで圧迫療法を行えるようになり、浮腫は軽減し、現在では超弱圧でのストッキングで生活されています。

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(4)子宮頚癌術後左下肢リンパ浮腫(50代女性)

12年前に子宮頚癌に対して準広汎子宮全摘術、骨盤内リンパ節郭清術を受けました。2年後から、左下肢リンパ浮腫が出現し、保存療法を行いましたが徐々に症状が悪化し、蜂窩織炎(39〜40℃程度の発熱)も頻発していました。圧迫療法を行うことが大変難しく、日常生活でも制限が少しずつ出てきたため、当センターでの入院での集中廃液を行い、圧迫療法が可能となり浮腫は若干軽減いたしました。さらに、全身麻酔下でリンパ管静脈吻合術と大腿部の脂肪吸引術を行い、さらなる浮腫の改善を認め、以前よりも大幅に生活の質が改善しました。

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