ご挨拶

hayashi.jpg乳がん術後の手や腕のむくみ、子宮がんや卵巣がん術後の足や太もも・ふくらはぎのむくみ、お困りになっていませんか?

がんの治療では主に手術、放射線治療、化学療法などが行われますが、それらにより「リンパ浮腫」という腕やあしのむくみがある一定の割合で起きることが分かっています。 がん術後のリンパ浮腫は、これまでは腕やあしが太くなってから治療を始めるということがほとんどでした。リンパ浮腫の本態は、リンパ流路の障害であり、近年、技術の進歩により、腕やあしが目に見えて太くなる以前からそれらを捉えられるようになってきました。

がんの治療後に腕やあしのむくみやしびれ、違和感が気になっている方は、定期的な受診をお勧めいたします。新しい技術を用いた早期診断・早期治療により、これまで通りの普段の生活を継続することができるようになってきています。また、リンパ浮腫になり時間が経った方でも、これまでの治療に外科治療を取り入れることで症状の軽減や日常生活のQOL向上が期待できます。

2008年に開設されたリンパ浮腫外来は、診療体制をより一層充実させるために、2020年4月より「リンパ浮腫センター」へと改組発展いたしました。当センターの大きな特徴は、亀田総合病院と亀田京橋クリニックを通して、リンパ浮腫の予防から治療、検査、そして保存療法から外科治療まで全てを行えることです。乳腺科・婦人科・放射線科の医師、高度なトレーニングを受けたリンパセラピスト(看護師、理学療法士など)と共にチーム医療にて診療を担当します。また、既存の複合的理学療法と最新の外科治療を融合させることで、科学的根拠に基づきより確実な効果が得られるよう、患者さまをサポートして参ります。

リンパ浮腫センター長 林 明辰