日本小児科学会推奨の予防接種スケジュール
日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュールが2018年8月に更新されました。国が費用を負担する定期接種は、変更ありませんが、自費で接種する任意接種の部分に変更があります。
就学前の年長さんの学年に、3種混合ワクチン(DTaP)を追加(百日咳抗体の低下が認められたため)。不活化ポリオワクチンも追加。いずれも任意接種。乳児から1歳児に使用している4種混合ワクチン(DTaP-IPV)の接種は認められていません。
11-12歳で、DTワクチン(破傷風とジフテリア)を接種するのですが、その代わりにDTaP(百日咳を含める)を接種することも可能(ただし、DTは定期接種で自己負担額0円ですが、DTaPは任意接種のため全額自己負担)。ちなみに、日本のDTワクチンは、破傷風の抗原量がかなり少なく設定されています。
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ちなみに、
- 米国では、DTaPは、5回接種(2か月、4か月、6か月、12-18か月、4-6歳)なので、今回日本の変更によって、米国とほぼ同じ接種方法となります。
- 米国の不活化ポリオワクチンは、4回接種(もともと日本も4回接種:3か月、4か月、5か月、12-18か月)ですが、タイミングは日本と多少異なります。2か月、4か月、6-18か月、4-6歳の4回接種です。
- 11-12歳の時、米国ではDTワクチンではなく、Tdap(3種混合ワクチンで、ジフテリアの抗原量を減らして、局所の腫れが出にくくなったワクチン、百日咳の抗原も少なめ)を接種しています。
このサイトの監修者
亀田総合病院
臨床検査科部長、感染症内科部長、地域感染症疫学・予防センター長 細川 直登
【専門分野】
総合内科:内科全般、感染症全般、熱のでる病気、微生物が原因になっておこる病気
感染症内科:微生物が原因となっておこる病気 渡航医学
臨床検査科:臨床検査学、臨床検査室のマネジメント
研修医教育