未破裂脳動脈瘤の治療選択と経過観察

    未破裂脳動脈瘤が発見された場合どのように対処するかは大きな問題です。
    根本的な治療法は開頭クリッピング術とコイル塞栓術ですが、当然合併症の出現する可能性もあります。
    年齢や動脈瘤の部位・形状を考慮して治療方針を決めますが、ご本人やご家族の意向を一番に尊重します。
    仕事や家庭環境、宗教や生命観がその決定に大きく影響するためです。
    実際に開頭クリッピング術やコイル塞栓術などの治療を希望される方は全体の1/3以下で、それ以外の方は経過観察を希望されます。
    経過観察中に定期的な検査(3D-CTAやMRI)を行い、瘤の大きさや形が変化した場合に処置を行おうとするものです。
    もちろん経過観察中に破裂する危険性がゼロではありませんが、全く継続的な検査をしないよりは安心です。
    発見後に短期間で破裂することはきわめて稀です。
    経過観察には優れた診断機器が必要で、我々は当院での検査をお奨めしています。


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    ※造影剤を使用した3D-CTで"出べそ"のような突起(赤丸)が動脈瘤に出現しています。
    経過観察中このような変化が出現すると破裂する危険性が高いと判断します。


このサイトの監修者

亀田総合病院
脳神経外科主任部長 波出石 弘

【専門分野】
破裂および未破裂脳動脈瘤に対するクリッピング術、脳血管の狭窄・閉塞病変に対するバイパス術、髄膜腫や聴神経腫瘍などに対する腫瘍摘出術、顔面痙攣や三叉神経痛に対する神経血管減圧術、脳動静脈奇形に対する摘出術、脳出血に対する血腫除去術