不動寺センター長のERひとりでできるもん:第6話 熱中症

KMC ERでの週に1回の不動寺センター長によるER Tipsレクチャーの模様です。
初期研修医やもっとERを学びたい後期研修医向けに一人でER当直を乗り切れることを目標としています。
このコラムを読んで、ER診療brush upの一助になれば 幸いです♪

※Tipsの一部を紹介
Tips

  • 熱中症が起こりやすいのは、7月上旬の梅雨明けの時期、気温に順応するまでの2?3週間。
  • 発熱と熱中症の違いは言えますか?
  • 予後因子は、体温、冷却する(38.5度以下)までの時間、臓器障害の有無などが死亡率に影響する。
  • 治療は、冷却と脱水補正。
  • I度:クーリングで安静、水分塩分補給、 II度:外液点滴 少なくとも2L〜3Lくらい補液して帰宅 III度:深部体温モニター(膀胱温直腸温)つけて早急に強制クーリング、39度以下に下げる、アスリートなら水風呂、冷水にいれる。アルコールは過冷却、肌からの吸収があるため微妙。振戦やけいれんにはベンゾジアゼピンで対処。急性腎障害、急性肝障害、ARDS、DICの対処。
  • pitfallとしては、発熱、意識障害では感染、薬物、内分泌、神経なども考慮に入れた鑑別をすること。

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このサイトの監修者

亀田総合病院
救命救急センター センター長/救命救急科 部長 不動寺 純明

【専門分野】
救急医療、一般外科、外傷外科