シニアレジデントデイより

亀田ERでは月に2回シニアレジデントのための勉強会も開催されているので報告です。

年間を通して救急専門医取得に必要とされる症候・疾患・手技をbrush upできるような勉強会を開催しています。これからも逐一報告できたらいいなと思います。

今回は、けいれん、髄膜炎、気道管理の基本、学会に向けてケースレポートの作り方の4項目でした。

けいれんに関しては、IALE(International League Against Epilepsy)2017の分類が変わったことをupdateしました。他に、PNESとの鑑別、重責対応の確認、さらにLactate 2.43mmol/Lをcut offで予測出来るという論文やレベチラセタムのevidenceを吟味しました。

髄膜炎に関して、疫学、症状、検査、治療などを復習しました。今まで指摘されていた腰椎穿刺前のCTの有用性なども話し合い、今後Journal Clubでも取り上げることとなりました。よく「腰椎穿刺は採血検査と同じ閾値で検査せよ」とも言われますが、当科で検討中のデータでは、実際に髄膜炎を疑った後の髄膜炎だった症例は数%というデータもあり、実際の腰椎穿刺の閾値は適正かというディスカッションもありました。今後総合内科カンファレンスでもぜひ議題にあげられればなと思います。

気道管理の基本はまずは準備が大切ということで、今一度MOANS、LEMOM、HOP、SOAP MEなどの確認、Difficult Airwayのプロトコールも復習しました。実際に日本麻酔科学会で出ているアルゴリズムなど確認しましたが、救急でのセッティングでどこまで有用可能かをディスカッションしました。次回はデバイスと薬品に関してのレクチャー予定です。

今後、当科のレクチャーはビデオ撮影していつでもローテーターが閲覧できるような仕組みづくりも進んでいます。
ぜひ、救急科に見学やローテーションなどもお待ちしています♪

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このサイトの監修者

亀田総合病院
救命救急センター センター長/救命救急科 部長 不動寺 純明

【専門分野】
救急医療、一般外科、外傷外科