亀田QQ卒業生インタビュー vol.3

亀田で救急科と整形外科の研修をし、現在亀田の関連病院である安房地域医療センターで救急科センター長代理・整形外科医として二刀流で活躍されている濵本先生からメッセージをいただきました。

「新専門医制度時代にdouble boardとして活躍することを目指して」

名前: 濵本 健作
現在籍・所属: 安房地域医療センター 救急科センター長代理
略歴: 2008年 東京医科大学医学部卒業
資格: 日本救急医学会専門医、日本整形外科学会専門医、日本航空医療学会認定指導医、日本救急医学会ICLS/ISLS/CTASコースコーディネーター
現在の仕事内容、近況報告、メッセージ:

 私は日本救急医学会と日本整形外科学会の専門医を持つdouble boardの医師だ。日本ハムFightersで5年間の初期・後期研修を終え、Majorに飛び立つ大谷翔平が実現させた二刀流とは異なるが、私なりに二刀流の医師が必要とされる場所があるはずと思っている。
救急医としての私のキャリアは大学病院救命救急センターから始まった。2年間730日、次から次へと運ばれてくる3次救急患者さんの対応に追われながら、昼夜問わず働いた。辛いと思った事はなかった。プロレスラー棚橋弘至の名言「俺、疲れたことがないんだよ」はあまりに有名だが、私自身、アドレナリンのでる環境で日々戦い、もがく事を好んでいた。タイムカードのない世界を若さだけを頼りに駆け抜ける中、真摯に頑張る事で「辛」と思える救急医療に一画加え「幸」を生み出していこうと頑張った。
そんな自分が亀田総合病院救命救急センターにやってきたのは医師5年目の2012年の事。目的は「preventable trauma disabilityの実践」だった。救命医療の手ほどきは受けていた。ただ、それだけでは重症四肢外傷には挑めないと感じていた。「整形外科医と共に治療に当たればいい」。それはdouble boardとなった今でも、そう思う。ただ、そのcriticalな外傷をdouble boardとしてmanagementすることが、preventable trauma deathだけでなく、preventable trauma disabilityにも寄与するはず。そんな医療を学ぶ為、私は亀田総合病院を選んだ。
亀田総合病院は、double boardとしての私にpositionを提供してくれる。私はこの病院で、日本救急医学会並びに日本整形外科学会の専門医を取得した。時代は新専門医制度に移り変わるが、私はこれからもdouble boardとしてやっていきたいと思っている。ただ、それは実際には大変な事で、救急医療においても整形四肢外傷においても、専門医と同等と評価されるよう日々研鑽を積む必要がある。そういった点で、私はまだまだ駆け出しだ。救急医療に従事しながら、整形四肢外傷の手術にも携わる必要がある。そんなポジティブな環境がこの病院にはある。

 現在、私は関連病院である安房地域医療センターで総合内科医・家庭医診療科医・初期研修医とteamを組み、救急応需率を高めながら地域の救急医療に従事している。その傍ら、ドクターヘリでの病院前救護を行う機会があるなど、今の環境はまだまだ私の前進を許してくれる。

 初期研修・後期研修先を考えている皆さんにとって、満足できるだろ研修病院を選ぶ事は大切だ。しかし、皆さんが沢山考えて選んだ病院であるならば、どの病院で研修を受けても良い医師になれると、私は思う。大事な事は自分の選んだ研修病院で、どう学び、どう頑張るかだと思う。亀田総合病院のある千葉県鴨川市の人口は約3万人。地域に救急病院がない為、救急患者は隣接する市を含め当院に集中するが、それでも3次救急症例は人口の多い都市部の救命センターに比べ少ないだろう。ただ、ここには量でなく質を重んじる教育環境があり、一つ一つの症例を大切にする姿勢がある。まずは難しく考えず、救急医療に飛び込んでみて欲しい。皆さんのポテンシャルが高いのと同様、この病院の救命救急センターには高いポテンシャルがある。私はそう思う。

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このサイトの監修者

亀田総合病院
救命救急センター センター長/救命救急科 部長 不動寺 純明

【専門分野】
救急医療、一般外科、外傷外科