ERでヘルスメンテナンス !? 〜家庭医療学冬期セミナーでの講演〜

先日、東京大学で開催された家庭医療学冬期セミナーにて亀田ER後期研修医の日下医師が総合診療医と共にレクチャー講師として参加したので報告します。

テーマは
「ERで行うヘルスメンテナンス」
ということで、安房地域医療センター総合診療科と亀田ファミリークリニック館山の家庭医とコラボレーションWSを開催しました。

救急をしているとあの時こういう介入がされていたらこんな状態にはならなかっただろうに...という光景をよく目の当たりにします。
このような患者さんに総合診療医は常日頃からかかりつけ医として外来を通してアプローチをしています。
しかし、救急でしか出会えない患者層(病院嫌い、壮年、かかりつけなし独居高齢者、定期受診しない妊産婦・小児...など)に対して救急の場で指摘することで効果のある介入が出来るのではという疑問から始まりました。

例えば、独居高齢者の転倒、頭部打撲の主訴でER受診し、CT適応なく帰宅となる症例。この症例の裏には介護保険未申請、かかりつけなし、子供が都内でADL低下に気付かないなどに介護申請推奨やCGA(高齢者評価)など初めて指摘できるものがあるかもしれません。

今回は、未病の段階にアプローチするヘルスメンテナンスの中でも、皆でevidenceがあるものを調べ、忙しいERでどのような主訴の人にどの項目でどう指摘したらいいのか効果的な戦略をまとめるWSでした。

賛否はあるかもしれませんが、次世代ERのあるべき姿の1つとして、可能性の見えたWSだったと思います。

亀田ERは総合診療医とも垣根なく交流し、多様性のある次世代のERを作っていけたらと思います!

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このサイトの監修者

亀田総合病院
救命救急センター センター長/救命救急科 部長 不動寺 純明

【専門分野】
救急医療、一般外科、外傷外科