2021.02.16 M&Mカンファレンス

担当:周麻酔看護師 後藤さん/指導医 杉山先生、周麻酔看護師 坂本さん/指導医 高橋先生

後藤さん、杉山先生の症例は薬剤の過量投与についてでした。
指導医は薬剤X0.5mLを投与するよう口頭指示しましたが、指導される側は5mLだと誤認して過量投与が発生したそうです。
薬剤Xは場合によっては5mLでも使用することのある薬剤であり、誤認の一因となりました。
幸い患者さんは合併症を生じることなく、経過に問題ありませんでした。
原因はコミュニケーションエラーと知識不足でした。
指導医にとっての常識が初期研修医やPANにとっては初耳のこともあり、指導する際には例えば単位がmgなのかmLなのかも含め、細かいところまで正確に指示を出す必要があります。
今回はその凡例となったのではないでしょうか。

坂本さん、高橋先生の症例は脊髄くも膜下麻酔後の意識レベル低下についてでした。
脊髄くも膜下麻酔が予定よりも効きすぎてしまったため、血圧低下を生じ、意識レベルが低下した症例でした。
十分考えうる合併症であったため、適切に対処されて手術を終えました。
実際に使用した薬剤と他の脊髄くも膜下麻酔薬との薬理学的な比較も交えて考察をしてくれました。
お疲れ様でした。

亀田総合病院 麻酔科 後期研修医 寺尾/荻野

このサイトの監修者

亀田総合病院
麻酔科主任部長 小林 収

【専門分野】
麻酔、集中治療