Kameda Medical Center
診療時間・ご予約 お見舞いメール・面会のご案内 アクセスMAP ご意見・お問い合わせ English
受ける 調べる 知る 聞く 医療関係者向け
サイト内検索
トップページ > 調べる > 話題の病気・予防 > 女性の健康 > 子宮筋腫に対する子宮動脈塞栓術とは
調べる
話題の病気・予防 女性の健康
子宮筋腫に対する子宮動脈塞栓術とは

1. 子宮筋腫の動脈塞栓術とは

動脈塞栓術とは、血管造影の手技を応用して、局所麻酔で皮膚に入れた小さな切開(約5mm)から、細い管(カテーテル)を目的とする動脈内に挿入して、血管が閉塞するような物質(塞栓物質)を注入し血流遮断をする治療法です。 既に20年以上の歴史があり、様々な疾患に対し行われています。
子宮筋腫の動脈塞栓術は、子宮を温存し、子宮筋腫による症状を軽減する治療法の一つです。1990年頃よりフランスで始められ、現在、世界の多くの国でこの治療が行なわれています。
ページ上部に戻る

2. この治療法の適応する方は?

子宮筋腫があり、それに伴う過多月経、貧血、月経困難症などの症状がある方が適応となります。
治療後正常に妊娠・出産した報告は多数ありますが、現時点では妊娠に与える安全性は確立されていないので、当院では原則として治療後に妊娠・分娩を望む方は適応外としています。また閉経後の方、妊娠している方、骨盤内に感染のある方、悪性疾患のある方も適応外です。造影剤アレルギー、出血傾向がある方はこの治療法ができるかどうかを慎重に検討します。
子宮筋腫の大きさや症状から、従来では開腹手術での子宮全摘出の適応ながら、開腹手術を希望されずに子宮温存を希望される方には新しい子宮筋腫の治療法の選択肢の一つでしょう。
この治療法によって卵巣の働きが下がることは極めて稀で、治療によって更年期障害が起こったりすることはありません。また、通常の開腹手術では下腹部を約12〜13cm切開し、術前術後で約10日間の入院が必要ですが、この治療法は傷がほとんど目立たず、入院期間も4日間です。
ページ上部に戻る

3. 動脈塞栓術の実際は?

血管造影装置を使用し、右大腿の付け根付近から2mm程の細さの柔らかい管を動脈の中に挿入し、X線透視装置画面をみながら子宮動脈にまで進め、血管が閉塞するような物質(塞栓物質)を注入し、閉塞させる方法です。子宮動脈は左右ありますが、同じ穿刺部位から反対側の子宮動脈の塞栓も行います。
通常、手技は平均60分程度で終了します。術後は出血を防止するために3〜4時間ほど、穿刺した部分を圧迫し、右股関節を伸展し安静にする必要が有ります。術直後から約半日は、治療による生理痛に似た強い下腹部痛が生じますが、ほとんどが鎮静剤で制御でき、一過性です。
また、術後数日から1週間程度、個人差が有りますが、発熱、嘔気、嘔吐、全身倦怠、食欲不振などを伴う事があります。これも、時間とともに軽快して行きます。
ページ上部に戻る

4. 動脈塞栓術の治療効果は?

85〜90%の患者さまで、子宮筋腫による過多月経、不正出血、疼痛などの症状が改善し、子宮筋腫も平均で約半分以下に縮小して行きます。またこの治療により縮小した子宮筋腫は、ホルモン療法による筋腫縮小と異なり、再び大きくなる事はないと報告されています。
10%の患者さまには、有効な治療効果が無い場合が有ります。これは症状の原因となっている子宮筋腫が子宮動脈以外の動脈から栄養を受けている場合で、この場合には塞栓術の効果が低くなるからです。
また、技術的に子宮動脈にカテーテルを挿入できない、または先天的に子宮動脈が欠損しているなどの場合には、左右両方の子宮動脈を塞栓出来ないことが1〜5%、平均数%の確率で生じるとされています。この場合には筋腫への十分な塞栓効果が期待出来ません。
症状の原因が子宮筋腫以外の疾患である場合には、奏効しません。
ページ上部に戻る

5. 動脈塞栓術の合併症は?

2003年9月時点で、世界中で5万人以上の女性が本治療を受けていますが、死亡例は4名報告されています。2名は感染症からの敗血症、2名は術後の肺塞栓症によるものです。これらは、いずれも海外で生じ、本治療による死亡率は従来の外科的治療に比べても、低い数字です。
術後数%程度の確率で、膿瘍形成、子宮内膜炎などの感染症が生じるとされています。多くは抗生物質などで制御出来ますが、制御できない場合には子宮全摘術などの外科的手術が後に必要となる場合も有ります。
術後稀に治療により梗塞に陥った粘膜下筋腫や、筋層内筋腫の一部が子宮内腔に脱落したり、筋腫分娩したりする事が報告されています。頻度はおよそ5%前後とされています。多くの場合、これは自然と経腟的に排泄され、特別な処置は必要としません。
稀に、脱落した筋腫が経腟的に排出されずに子宮内腔に残存することもあり、この場合には、経腟的に除去が必要となることが有ります。
術後に永久的な無月経や卵巣機能不全が生じる場合が有り、その確率は約5%前後と報告されています。大半の方は45歳以上の比較的更年期に近い患者さまで、40歳以下の方での確率は約1%と報告されています。
その他の合併症としては、造影剤による副作用、アレルギー・ショック、カテーテル操作による血管損傷があり得ますが、稀と報告されています。
ページ上部に戻る

6. 入院期間、費用は?

治療に必要な血液検査等および事務的入院手続きは、亀田クリニック外来で行い、入院は施行日の前日です。
入院期間は4日間で、治療日の2日後には退院され、直後から日常の生活や仕事も問題ありません。
現在のところ、まだ残念ながら日本では、子宮筋腫の治療法としての塞栓療法に対する保険適応は無く、医療費は自費診療となり、費用は入院料、検査料、手術料、麻酔料、薬剤費を全て含んで約40万円です。
ちなみに通常の開腹手術による子宮全摘出術は保険適応ですが、10日間の入院で約25〜30万円の費用です。任意加入の生命保険の入院給付金の適応は可能です。
感染、出血等で退院の延期が医学的に必要と判断される場合は5日目以降の入院加療は保険扱いとなります。

その他、質問や要望がありましたらご遠慮なく担当医、看護師までお知らせ下さい。
動脈塞栓術について、もっと知りたい方は以下が参考になります
 書籍:「子宮筋腫 もう一つの選択肢」(メディカルトリビューン社)
  編者:東 千春他 ISBN4-89589-294-8

インターネット:「エンボフォーラム」(http://www3.ocn.ne.jp/~embo/
ページ上部に戻る
調べる一覧へ戻る
お知らせ
電話お問い合わせ一覧
亀田メディカルセンター 04-7092-2211(代)
外来予約(亀田クリニック) 04-7099-1111
救急受診(亀田総合病院) 04-7092-2211
人間ドック予約(亀田クリニック) 04-7099-1115
歯科センター(亀田クリニック) 04-7099-1118
所在地 〒296-8602 千葉県鴨川市東町929番地
遠方からの患者さま向けフリーダイヤル
遠方の患者様向けの受診相談ダイヤル
0120-203-650
受付時間
月曜日〜土曜日(日・祝日を除く)
8:00〜17:00