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究極の低侵襲治療!?超音波ガイド下治療

2019/6/15

今回のコラムを担当させていただく、スポーツ医学科の髙澤です。今年9月にせまったラグビーワールドカップに加え、来年には東京オリンピック・パラリンピックも控えており、非常に楽しみですね。

今回は究極の低侵襲治療!?「超音波ガイド下治療」についてご紹介します。

まず、超音波検査と聞いて、皆さんは身体のどこを調べる検査を連想しますか?お腹だったり、心臓だったり、妊婦検診だったり人それぞれ違うと思いますが、整形外科領域を思い浮かべる方は少ないのではないかと思います。近年、超音波機器の発達で筋肉や靭帯が綺麗に見えるようになってきました。

これまでは診察で痛い場所を探し、問診で診断を絞り込み、詳しく検査が必要な場合はMRI検査やCT検査を行ってきました。しかし、超音波検査は診察室ですぐに行うことができるため1段飛ばしで診断を付けることができるようになりました。(残念ながら超音波は骨の中をみることができないため、骨に隠れて見えにくい場所や骨折を見るためにはMRI検査やCT検査が必要になります)筋肉や靭帯のケガが多いスポーツ整形領域ではなおさら、大活躍できる検査になりました。

診断だけ?いいえ違います!

ここまでは超音波検査の診断について書いてきましたが、実は超音波検査の凄さはここからです。注射をはじめとした治療にも役立てることができるのです。

当科では体の様々な部位に注射を行います。膝、肩などの関節をはじめとして筋肉や靭帯、さらには神経の周りにも打つことがあります。注射は正しい部位に打たなければ効果がなく、超音波検査は正しい場所に誘導する道具としても使うことができます。人の体は痩せていたり、太っていたり体格はそれぞれに違いがあります。しかし、針を見ながら注射を行うことで効果的かつ安全に行うことができるようになりました。

手術への応用『木を見て森も見る』

当科では関節鏡という胃カメラよりも細いカメラを関節の中に入れて行う手術を行っています。関節鏡自体が複数のカメラや道具を挿入する穴だけで済むので体への負担は少ない手術ですが、さらに超音波検査を手術中に併用することがあります。関節鏡は小さい病変を大きなモニターに映して手術を行っていきます。しかし、時折全体像を把握したいときに超音波検査を併用することで、『木を見て森を見ず』にならないように手術を進めることができます。

頑固な痛みには体外衝撃波治療!?

最後に体外衝撃波治療の紹介をさせてください。難しい名前ですが、医療現場ではもともと尿管に石が詰まる尿路結石に対して行われていた治療です。簡単に仕組みを言うと、音速より早い超音波の一種である衝撃波を痛みのある部位に当てます。衝撃波を当てることで慢性的な痛みの原因となっている神経に作用して痛みを抑える効果があります。当科ではリハビリテーションや注射などを行ってもなかなか痛みが取り切れない方に行っております。ただし、この治療は保険適用でできる箇所が現在のところ足の裏が痛くなる「足底腱膜炎」に限られています。そのため、その他の場所に関しては自由診療(自費)になります。興味があり、もう少し詳しいことが知りたい方は担当医にご相談いただければと思います。

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スポーツ医学科 髙澤 修三