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第3話「足の痛みとねんざ外来」での治療とは?

こんにちは、スポーツ医学科医師の服部惣一(はっとりそういち)です。「足の痛みねんざ外来」を担当しております。前回のコラムでは「足のねんざって何が悪いの?」という点と2020年9月までの約1年間留学していたピッツバーグを紹介させていただきました。

今回のコラムでは「足の痛みねんざ外来」でどのような治療を行っているのかをご紹介したいと思います。

足首のねんざはスポーツで起こるケガのうちの最も多いケガの一つで、みなさんも一度は経験したことがあると思います。

ねんざを放置すると靱帯(じんたい)が緩んでしまって、ねんざを繰り返すようになります。また、足の様々なところに痛みがでてきます。緩んでしまう靭帯は足の外くるぶしの少し前にあるのですが、足首の前側が痛くなったり、後ろが痛くなったり、内側が痛くなったりします。ねんざを放っておくとこのような後遺症がでてきてしまうことになります。

これらの症状がでた場合に「足の痛みねんざ外来」でどのような治療を行っているかといいますと、まずは痛みを楽にする治療を行います。

丁寧に触診(さわって調べること)して痛みがどこから生じているのかをみつけます。腫れがあってよく分からない時は超音波(エコー)を使用して触っている箇所がどこにあたるかをピンポイントでみつけます。痛みが“関節”から来るものなのか?“靱帯”から来るものなのか?また“腱(けん)”から来るものなのか?“神経”から来るものなのか?をはっきりさせます。レントゲンやCTも撮影しますが、痛みの震源地をはっきりさせるには丁寧な触診とエコーに勝るものはありません。

足関節や腱に腫れがある場合や、神経に異常がある場合は、エコーを見ながらピンポイントに注射を打ちます。それによって痛みをかなり軽減させることができます。日本ではヒアルロン酸やステロイドの注射をよく行いますが、アメリカでは「ブドウ糖注射」を行います。「ブドウ糖って日本ではなじみのない注射で、本当に効くの?」と思われるかもしれませんが、効果があるという論文は多くでていて、これから日本でも広がっていくことが予想される注射です。注射をすること自体にかなり抵抗がある方もいらっしゃるでしょうが、ピッツバーグで使用していた超極細の注射針(30ゲージ針)を使って注射しますので、インフルエンザの予防接種と同じか、それ以下の痛みで注射ができます。「無痛注射」と呼んでいて、痛みに弱いアメリカ人さえ満足させる注射です。

痛みを楽にしつつ同時に行う治療がリハビリです。

緩くなってしまった靱帯を補うために、足首の周りの筋肉をしっかり使えるようにしたり、バランス感覚をよくしたり、足首のストレッチで動きをよくしていきます(これらは理学療法士やトレーナーといった専門のスタッフが担当します)。またサポーターをつけてもらって緩い靱帯を補うことも行います。市販のサポーターは良いものも悪いものもありますので、すでに使っている場合はご持参いただいて一度みせてください。

注射やリハビリをやっても靱帯の緩さに由来する痛みが取れない場合やねんざを繰り返してしまう場合は、「多血小板血漿療法」といった再生治療や、小さなキズ一個でできるエコーを使った究極の低侵襲手術を行います。

次回のコラムでは、今回ご紹介した治療について詳しく説明したいと思います。次回もお楽しみに。

文責:亀田総合病院 スポーツ医学科 服部惣一
(2021.4.1作成)

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