ページの先頭です

足のシビレ 2.腓骨神経麻痺

2013/01/15

前回より足のシビレが起こる病気についてご紹介しています。手のシビレのように、広範囲に広がるものとそうでないものがあります。
足のシビレも、足の一定範囲に留まるものと、だんだん上へ昇って行くものがあります。だんだんとシビレが昇る形のものは要注意です。
今回は、衣服による圧迫や不用意な体勢などにより、神経が圧迫されて起こる腓骨神経麻痺(ひこつしんけいまひ)についてご説明します。

症状

足の甲がシビレます。進行して麻痺すると、足背の親指と人差し指の付け根の狭いハート型の皮膚に感じない部分があります。
また、足首を上に曲げることができず、歩くときに足を引きずるようになります。

自己診断のポイント

膝の裏側で外側に、腓骨骨頭という小さな骨のでっぱりがあります。腓骨神経は、大腿後面を膝の裏まで降りてきて、この腓骨骨頭の下で、下腿前面に回り込みます。この部分で神経は圧迫を受けやすいのです。ここを指で叩いて、足背のシビレているところに電気が走るようなら診断は間違いありません。

解説

神経は、体の奥を走っているときには、筋肉と厚い脂肪組織に護られて、外からの圧迫を受け難くなっています。しかし、腓骨神経では腓骨骨頭の直下のように、回り込んでくるところで、骨の下を走ることがあります。ここでは、皮膚の直下に神経がありますし、骨の上で、ちょうど神経がまな板に乗ったような状態になっています。ここで外から軽くでも圧迫がかかりますと、神経は簡単に障害されます。(右図)
この神経の麻痺は、日常生活では、ゴムのきついハイソックスが丁度この神経を圧迫するような場所にかかります。しかし、多くの場合は、長期臥床(寝たきり)や手術の際に麻酔中に不用意な体位でこの神経が圧迫されたままになっていて起こります。日本人では、足は短く、太いので、足を組んでも反対側の膝小僧にこの神経が当ることは珍しいのですが、最近の若い人は足が長く、西欧人並にこの神経障害は増えるかもしれません。

治療

思い当たる圧迫原因がある場合は、原因除去が治療の第一歩です。ハイソックスは止めて、パンストにしましょう。あの映画「ダーティーハリー」でクリント・イーストウッドが付けていた男物のソックス用のガードルも付け方を間違うと、この神経を圧迫します。(実は、彼が付けている方法では、神経圧迫が起き易い方法です。)
神経刺激症状でシビレだけであれば原因除去で治る可能性もありますが、筋肉の麻痺も起こっているなら、これはもう受診するしかありません。

出典 橘滋國『シビレを感じたら読む本』、講談社、2012

脊椎脊髄外科顧問 橘 滋國

脊椎脊髄外科のご案内

医療法人鉄蕉会 医療ポータルサイトについて

本サイトは、 医療法人鉄蕉会 が運営しております。