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手のシビレ 1.胸廓出口症候群

2012/10/15

今回から、シビレが起こる病気についてご紹介していきます。症状だけではなく、自己診断の仕方を紹介していますので、試してみてください。まず、手のシビレが起こる病気についてご紹介します。手のシビレには大きく分けて、2種類あります。1つは、手へ行く末梢神経の病気で、シビレの範囲は広がりません。もう一つは、症状は手から始まっても、だんだん範囲が広がって、進行すると足のシビレも起こるもので、脊髄に病気があるものです。今回は末梢神経の病気で、女性のなで肩の方に多くみられる「胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん)」の症状や治療についてご説明します。

症状

症状は、手指のシビレであることが多いのですが、重たいものを持ったり、腕を上に挙げると症状が強くなることがあります。シビレの範囲は、手指全体、あるいは、手指と前腕の小指側(尺側)に強い場合が多くみられます。

自己診断

手首の脈をはかりながら腕全体を横から上に挙げます。同時に、頚を挙げた腕の方向に向け、指先を見るように上を見ます。大きく息を吸って、吸った状態で息を止めます。シビレが強くなり、動脈の脈が止まってしまうようでしたら、この病気です。

解説

上肢の神経は、第5頸髄から第1胸髄の脊髄から分岐して、各神経根となり、脊椎椎間孔というトンネルから脊椎管の外にでます。この後、各神経根は、大変複雑なネットワークを形成しながら腕・手に行きます。腋の下を通過するまでに、筋肉や、鎖骨と肋骨の間など大変狭いところを、腕に行く血管と一緒に通過します。女性で、なで肩の人では、この通路が特に狭く、神経・血管が圧迫されることがあります。これを胸廓出口症候群といいます。(図参照)

治療

治療は、肩の筋肉を鍛えてなで肩を少しでも矯正する方法をとります。これで症状が消えることも少なくありません。しかし、神経症状の強い場合や、神経だけではなく、血管の圧迫を伴うことがありますので、腕・手の血液循環不全を伴う場合は、手術が必要です。手術は圧迫される部位によって異りますので、専門家の治療を必要とします。

出典 橘滋國『シビレを感じたら読む本』、講談社、2012

しびれ外来

毎週火曜日と木曜日の午後より脊椎脊髄外科による「しびれ外来」を開設しています。シビレでお悩みの方や、この連載を読んで症状が当てはまる方は「しびれ外来」を受診してください。早期診断と治療でシビレは治ります。

次回は女性の手のシビレで一番多い病気「手根管症候群」についてご説明します。是非ご覧ください。
もっとシビレについて知りたい方は、私が執筆している『シビレを感じたら読む本』に詳しく書いています。クリニック1FのマーラマやKタワー1FのPAOLAでも販売しています。

脊椎脊髄外科顧問 橘 滋國

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