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(最終回)エピローグ

2015/1/15

-皆さん、『脊椎脊髄外科』ってご存じですか?

「もちろん、知ってるよ!」-では、背骨や神経の仕組みや働きについて理解できましたか?

「はい!」

-最近この亀田ニュースを握りしめて、外来を受診される患者さまが増えてきました。

「おらぁ、この症状とそっくりだ」とおっしゃいます。

また別の患者さまは、第1話からきれいにクリアファイルに保存して、重要な箇所にアンダーラインをしてあります。

9ヶ月にわたって連載してきました『ちょっとためになる背骨と神経の話』ですが、いよいよ今回が最終回になりました。
外来を受診される患者さまたちの顔を思い浮かべながら、できるだけ分かりやすく背骨や神経の病気についてお話しさせていただいたつもりです。
題名通り「ちょっとは役にたった」でしょうか?

「ヒトらしさ」について、そして「背骨のバランスを保つことの重要性」について

人間と他の動物との違いは何でしょう?
・・・道具を使うこと、言葉を話すこと、二本足で歩くこと、・・・沢山ありますね。

ではなぜ、人間だけにこんなことが出来るようになったんでしょうか?
その答えの一つに、「腰椎の前弯」があります。腰椎が前弯することにより、ヒトは二本足で歩くようになり、手が自由になることにより道具の使用が始まり、脳の容積が増大して言語機能をはじめとする高度な知能が発展したというわけです。
「人類を直立させた小さな骨」という本を書いたアーロン・フィラーという人の説です。

「直立二足歩行(ちょくりつにそくほこう)」を獲得することにより、人類は高度な能力を発達させてきた訳ですが、このため全ての荷重が腰椎にかかるようになってしまいました。

高度な能力と引き替えに、ヒトの背骨は傷みやすくなってしまったのかもしれません。
繰り返す椎間板ヘルニアや、骨粗しょう症による圧迫骨折などにより、腰椎の前弯は少しずつ失われてしまいます。そして「背骨のバランス」が失われると、ヒトらしい生活を維持することが困難になってきます。

年をとるのを防ぐことは出来ませんが、背骨を支える筋肉(腹筋や脊柱起立筋といわれる背筋群)を鍛えることは可能です。
毎日背筋を伸ばして散歩をするだけでもかまいません、「背骨のバランスを保つ」生活を意識してみてください。

脊椎脊髄外科(チームスパイン)について

「手がジンジンしびれる」「肩から指先にかけてビリッと電気が走るように痛む」「箸(はし)がうまく使えなくなった」「階段を降りるのがこわくなった」「転びやすくなった」・・・、
頚の骨(頚椎:けいつい)や末梢神経の病気でよく見られる症状ですね。

「ひどい腰痛がある」「坐骨神経痛で動くこともできない」「歩いていると足がしびれてくる」・・・
これは腰の骨(腰椎:ようつい)の病気の典型的な症状です。

「しびれや痛みがあるけれど、どこに相談したらよいかわからない」「脊椎の手術を勧められているけれど、専門の先生の意見を聞いてみたい」という方は、ぜひ脊椎脊髄外科に一度ご相談下さい。
(脊椎脊髄疾患治療に対する情熱、新しい知識を吸収し技術を研鑽する姿勢、常に患者さまを中心とするチーム医療、・・・これら全てのものに誇りをこめて、自らを「チームスパイン」と呼んでいます)


-長い間ご愛読ありがとうございました。
寒い日が続きます。どうぞご自愛ください。

京橋クリニックでは診察を行い、手術の必要な場合は鴨川の本院(亀田総合病院)で行います。

脊椎脊髄外科部長 久保田 基夫