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障害を持った人のこころの変化

2007/12/01

リハビリテーション科には、様々な障害を持った患者さまが訪れます。脳血管疾患、外傷・骨折等の整形疾患、循環器疾患、呼吸器疾患など、治療としてリハビリテーション(以下リハビリ)が適応となる患者さまが多くおられます。また、失語症では、自分が言いたいことも言えなくなります。リハビリを必要とされる方々は、今まで出来ていたことが出来ない不自由さやもどかしさを、生活の場面で常に感じ取っておられます。私たちは、億劫なことや不便なことは、とかく避けて通りたいというのが常で、右利きだった方が、左手を使って書くことが、どれだけ不便であるかはすぐにおわかりになると思います。
今回は、ハビリに取り組む患者さまの心の変化や、障害を受容していくまでの過程がどのようなものか、一般的に考えられている心の変化についてお話していきたいと思います。

長年、死の臨床に携わり、命に関わるような問題が身に降りかかったときの、心の状態を研究した精神科医、キューブラー・ロス博士によると、まず、否定からはじまり、怒り、取引、抑うつ、そして様々な葛藤を生じながら、最終的に受容に至るとされています。
結 果的に患者さまは現実を受容せざるを得ないのですが、私たちの国では、抑うつと同時に退行を来たしやすいとされていて、患者さまが子供帰りしてしまう事も あります。しかし、基本的に障害受容の過程は、一生を通して患者さま本人しかわかり得ない心境があるのも事実でしょう。では一般的に、障害を受容する場合 には、どのような心の変化を伴うのでしょうか。
ある社会保健学者の研究によると、辛さを乗り越え、困難や障害を受容してゆく人は、考え方にひとつ の傾向があると言われています。それは、生きることに前向きに対処し、物事に立ち向かえる強さとしなやかさを備えた人が多いということです。このような心 の変化をもたらすきっかけには、至高体験や、九死に一生を得た感覚。あるいは、そのような大げさな事でなく、ほんの些細な事でも、その人自身が、かけがえ のないものを感じ取り、付くことで、心の変化が生じていきます。このような、生きがいをもって人生と向き合うための、きっかけを見つけていく姿勢が大切な のだと思います。

わたくしたちリハビリスタッフは、患者さまの機能回復のお手伝いをしていますが、同時に、心のしなやかさを保ち、人生に目標と希望を掲げ、少しでも健やかに過ごせますよう、患者さまのお力になれればと考えております。

亀田メディカルセンター リハビリテーション科

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