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転倒予防について

2007/11/15

誰でもうっかり転倒する事はあります。転倒により怪我をしたり、重症の場合は骨折して手術や入院が必要になったり、特にご高齢の方ではそれがきっかけで寝たきりになってしまうことさえあります。こうしたことを防ぐために、誰もができるだけ転倒しないように予防したいものです。
ところで転倒はどんな人にどんな時に起こるでしょうか?またそれを予防するために心がけること、注意できることにはどんなことがあるのでしょうか?転倒は一般的には複数の危険因子が重なり合って発生する事が多いと考えられています。転倒の原因となる危険因子をチェックして、可能ならばそれを減らすことが転倒予防になります。今回は転倒の危険因子とその対応策について簡単にお話します。

転倒の危険因子

1. 年齢・性別

年齢が増すにつれて転倒の発生率は高くなります。65歳以上ではそれ未満より、そして75歳以上ではより高くなります。また75歳以上になると男性より女 性の方が転倒しやすくなります。これは下肢の筋力などの体力的な差が原因と考えられます。そして女性では骨粗しょう症の合併などにより、骨密度が低く転倒 時の骨折も起こりやすいという特徴があります。

2. 転倒歴と基礎疾患

過去の転倒歴は大きく影響します。過去1年間に転倒したことがある人は、転倒したことがない人の約3~4倍転倒しやすくなります。転倒しなくとも、つまずいた事がある人も転倒しやすいことが分かっています。
また次に挙げる疾患のある人は、疾患の症状により転倒の危険性が高くなります。

  • パーキンソン病・脳血管疾患・認知症・下肢関節障害・糖尿病・白内障・てんかん・うつ病・起立性低血圧・貧血・脱水 など

3. 薬剤の使用

薬の種類によってはその副作用によるふらつきが出るなど転倒の危険性が高くなりますし、飲んでいる薬の種類が多くなるとその危険性が更に高くなります。特 に5種類以上の薬を内服されている人はそうでない人の約2~3倍転倒しやすく、なかでも注意が必要な薬剤に、鎮静剤、睡眠剤、精神安定剤などがあります。

4. 視覚や認知機能

視力低下、視界の狭窄、遠近感の低下、コントラストの低下、暗順応の低下などの視覚機能の低下は、周りが見えにくいために転倒の危険因子となります。また認知機能の低下も安全配慮の点などから転倒、そして骨折の危険因子になります。

5.下肢筋力、歩行能力

転倒は歩行時、立ち上がり時、階段昇降時に発生することが多く、下肢の筋力低下は動作能力に直接関係しますので、転倒の危険因子になります。また歩行のスピードが遅い人、持久力のない人は、同様に動作能力に直接関係し、転倒の危険因子になることも分かっています。

6.外的因子

転倒には生活環境も大きく影響しています。転倒の多くは小さな段差のある場所で発生します。敷居などの1~2cmの段差、廊下や部屋への移行部、カーペッ トの端、電気コードなどが原因となることがあります。フローリングなどの滑りやすい床材、スリッパなどの脱げやすい履物の使用も転倒の発生につながりま す。

対応策

転倒予防の対応策にはどんな事があるでしょうか?年齢だけは方法がありませんね。しかし筋力、持久力などの体力は適切な運動療法を行うことにより、維持さ せたり向上させることができます。特に下肢の筋力をつけるための運動習慣が大切になります。基礎疾患は、治療により症状をコントロールする必要があります し、薬は必要なものはしっかり内服し、減らせるものはできるだけ減らすことも大切になります。
しかし実際は、いろいろな対策を講じても避けることのできない危険因子も多くあります。そのような人は、転倒しやすい外的因子をできるだけ減らすような環境を整えることも重要になります。

亀田メディカルセンター リハビリテーション科

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