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タバコの依存

2006/10/15

禁煙できないのは「意志が弱いから」だと思っていませんか?禁煙できないのは、「ニコチン依存症」と「心理的依存」という2つの依存が邪魔しているためです。今回は、この2つの依存についてのお話しです。

ニコチン依存症について

肺から血液中に入ったニコチンは、6秒で脳に達し、脳を覚醒状態にさせます。同時にニコチンは体内でどんどん分解されて排泄されてしまうため、ニコチンの血中濃度は下がってきます。血中ニコチン濃度が下がると離脱症状※が出て、不快なのでニコチンを補給するため次のタバコに手を出します。これを「ニコチン依存症」といいます。

タバコを吸わないと感じるイライラ・不安・眠気・あくび・だるさなどは、ニコチンの離脱症状です。「ニコチン」は、麻薬やアルコールと同じ依存性薬物です。このニコチンの依存性の強さは、ヘロインやコカインに並ぶと言われ、禁煙は「意思の問題」で片付くほど簡単にやめられるものではないのです。
  • タバコがやめられないのは、「ニコチン依存症」という病気であり、「積極的禁煙治療を必要とする」として、現在は禁煙も保険適用が可能(適用には条件があります)となっています。
  • タバコの煙で目が痛くなったり、喉に刺激を感じた事はありませんか?これは、タバコにアンモニアが多く含まれているからです。アンモニアは、ニコチンの吸収効率を上げるため、ニコチン依存を早く・強く形成させる効果があります。また、ニコチンは本来粒子相に存在しますが、アンモニアの作用によってガス相に移行し、空気清浄機を素通りします。そのため、空気清浄機でタバコの有害物質を除くことは出来ないのです。

心理的依存について

タバコは、習慣的に吸うことで、心理的にも依存してしまう「心理的依存」もあります。
喫煙は、ニコチン依存がベースにあり、ニコチンを補給するために定期的に喫煙を繰り返すうちに、喫煙が習慣となります。1日に20本タバコを吸う人は、1年間に何回、口にタバコを持っていく動作をすると思いますか?1本を3服で消すとしても、1日60回、1週間で420回、1年間で2万回(!!)です。赤ちゃんのおしゃぶりと同じで、急に無くなれば、口さびしくなるのも当たり前ですね。
また、条件反射による喫煙もあります。「食後の一服」「仕事が終わって一服」など、日常の行動に喫煙が習慣的に組み込まれていくと、ニコチンの離脱症状がなくても、その行動後には「タバコ」を思い出し、喫煙したくなります。

禁煙のコツ

1. ニコチン代替療法を利用する

現在、禁煙を楽にスタートするために「ニコチンパッチ」「ニコチンガム」があります。名前のとおりニコチンを補給するものですが、重要な喫煙との違いが2つあります。タバコは4,000種類の化学物質が含まれますが、ニコチンパッチ・ガムはニコチン以外の有害物質は含まれていません。
タバコのニコチンは、短時間に大量に血液中に入るため、脳細胞に依存を形成させます。ニコチン代替療法では、皮膚または歯茎からゆっくり血中に入るので、依存を形成することなくニコチン切れ症状がなくなります。

ニコチンパッチは医師の処方箋が必要です

2. 焦らず、慌てず時間を待つ

長い時間をかけて喫煙が習慣化したように、タバコを吸わない新しい記憶を焦らず作っていくことが、記憶の根強さを克服するコツです。古い記憶によるタバコ欲しさは1年経つとフッと思い出す程度になります。

3. 頭を使わず何かする

体を動かす、水・お茶を飲んで3分待つ、場所を変える、歯磨きをする・・・など。

4. どれもだめなら寝る

寝てしまえば、タバコは吸えません。

健康管理支援室 山口文江