ページの先頭です

女性とタバコ

2006/09/15

最近は、タバコの害がきちんと認識されつつあるため、日本でも成人男性の喫煙率は下がっています。しかし、若い女性や未成年者の喫煙率は上昇しています。
残念ながら女性は、女性ホルモンの関係や体格差により、男性よりもタバコの煙の影響を受けやすい体質にあります。今回は、女性特有のタバコの影響についてのお話です。

タバコでお肌が老ける?!

黒ずんだ、張り・艶のない肌、しみや小じわの多さが特徴の喫煙者の顔を「スモーカーズ・フェイス」と言います。タバコのニコチンの作用で血液の流れが悪くなるため、肌の乾燥が進み、皮膚に細かいしわができます。また、長年タバコを吸う動作を繰り返していると、鼻から下にかけてのしわは深くなります。
喫煙女性は、非喫煙者と比べて、小じわが3倍以上多いそうです。さらに、ニコチンはメラニン色素代謝に関係するビタミンCを壊すため(タバコ1本でレモン半分のビタミンCが失われる)、肌の色が悪くなり、しみができます。
下の写真は、双子の女性の写真です。どちらが喫煙者(約20年喫煙)かわかりますか?

女性ホルモンとの関係

喫煙は、女性ホルモンの代謝を阻害し、その分泌を低下させ、生理不順を引き起こします。
また、卵巣への血流障害により、卵巣を萎縮させるため、不妊のリスクが高く、閉経を早めます。その他、女性ホルモンの不足により、骨密度も低下するため、1日15本以上吸う女性は、4倍の確率で骨折を起こします。

膣炎を起こしやすい

喫煙女性は、おりものの悪臭や細菌性膣炎の発症率が高くなります。これは、タバコの煙に含まれているベンゾピレン化合物が、膣内の酸性度を保って雑菌の繁殖を抑えている乳酸桿菌を破壊するためです。

タバコと子宮がん

子宮の入口にあたる子宮頸部の分泌物からも、タバコに含まれるニトロサミンなどの発がん物質が確認できます。受動喫煙によっても、非喫煙女性の子宮頸部がんの発生率が2、3倍にも増加します。

子どもへの影響

タバコの煙による血流障害などで、不妊・子宮外妊娠・早産・流産の確率が高いことは知られてきています。1回の排卵周期あたりの妊娠率は、タバコを吸わない人を100%とすると、1日21本以上吸う人は57%、20本以下の人は75%です。
産後は、知能や発達の遅れ、発育にも影響します。母乳には、血液中の約3倍に濃縮されたニコチンが含まれるために、授乳によりニコチン中毒になっている新生児もいます。夜泣きや不機嫌などのニコチン切れの症状を表すことがあります。
また、乳幼児期に家族が吸うタバコの煙を吸い込んだ子どもは、気管支炎や肺炎、喘息を発症しやすいこともよく知られています。

健康管理支援室 山口文江