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超早期肺がんが進行肺がんになる過程

2014/1/15

1. 肺がんの種類

肺がんができる場所は大きく分けると中枢の気管支にできる中枢型肺がん、肺の末梢にできる末梢型肺がんがあります。
中枢型肺がんの多くは扁平上皮がんと言う種類の肺がんであり、末梢肺がんの多くは腺がんと言う種類の肺がんです。
中枢型肺がんのほぼ100%が喫煙者に生じる一方、末梢肺がんは必ずしも喫煙者とは限りません。

2. 中枢型肺がんの早期

[図1]は喫煙者の男性で、健康診断で喀痰の検査をしたらがん細胞が見つかり、その時に撮影した気管支鏡の写真です。
お判りになりにくいかもしれませんが、矢印で囲ったところがやや変色しており、そこにがんがありました。
手術をすると[図2]のようにがん細胞が気管支の表面にありました。このようながんは手術により100%治ります。

[図1]気管支にできた早期扁平上皮がん
[図2]気管支にできた早期扁平上皮がんの顕微鏡所見

3. 中枢型肺がんの進行期

一方、そのような早期がんが見つからずに放置すると気管支の中に盛り上がってきて周囲にも浸潤し始めて進行がんとなります。
[図3]は別の患者さまで、血痰の症状で見つかった中枢型肺がんの進行期です。
中枢型肺がんはレントゲン写真では見つかりにくく、血痰などの症状で見つかることが多いので、見つかった時点で進行していることが良くあります。そのため喫煙者では健康診断で喀痰の細胞診検査が必要です。

[図3]気管支にできた進行扁平上皮がん

4. 末梢型肺がんの初期から進行期への推移

[図4]はCTで見つかった末梢の肺腺がんです。手術をしましたところ、運よくリンパ節転移はなく、I期という早期の部類の肺がんでした。
しかしこの患者さまはたまたま4年前に人間ドックでCTを撮っていました[図5]。
矢印のところに3mmほどの病変がありますが、通常の肺の血管と言ってもおかしくない影で明らかな異常とは言えませんでした。
その後、患者さまはドックをお受けにならず、今回4年ぶりにCTを撮りがんが見つかりました。
このように肺がんの多くは超早期がんの状態から2~3年の間に進行していきます。そのため少なくとも2年に1回ほどのCT写真が早期の末梢型肺がんの発見に重要です。

[図4]肺腺がん
[図5]4年前の超早期肺腺がん

文責:呼吸器外科 杉村 裕志
2019/7/5 更新

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