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腎移植について(「末期腎不全とその治療とは?」)

2017/3/1

腎臓(じんぞう)は生きていく上で重要な臓器です。腎臓のはたらきが悪くなり戻らなくなった状態を末期腎不全(まっきじんふぜん)と呼びます。末期腎不全の患者さまには腎臓のはたらきを替わりに行う治療が必要となります。その治療は腎代替療法(じんだいたいりょうほう)と呼ばれます。腎代替療法には大きく分けて「透析療法」と「腎移植」があります。昨年11月より当院で開設された腎移植科の活動内容を紹介するため、腎移植に関係するお話をこれからシリーズでお伝えしていきます。

腎臓とそのはたらき

腎臓はからだに不要となった老廃物や水分などをからだの外に排出するために、血液をろ過して尿をつくっている臓器です。それによって、からだの酸性や酸とアルカリ性、電解質(ミネラル)のバランスは一定に調節されています。また血圧の調整や血液をつくるはたらきのホルモンを分泌したり、骨を強くするビタミンDを活性化したりするはたらきもあります。


腎臓のはたらきが悪くなるとからだの中の排出できなくなった老廃物が尿毒素(にょうどくそ)として蓄積し吐き気、頭痛、倦怠感など様々な尿毒症症状が起こります。また貧血を起こしたり、骨が弱くなったり、高血圧や動脈硬化が進行して心臓や血管にも負担がかかるようになります。この状態のままさらに腎臓のはたらきが悪くなり末期腎不全となると、治療をしなければ生きていくことが困難となってきます。

腎代替療法

腎代替療法のうち透析療法は方法によって、さらに「血液透析」と「腹膜透析」に分けられます。また腎移植は提供を受ける腎臓が健康な家族からか、亡くなった方からかによって、さらに「生体腎移植」と「献腎移植」に分けられます。

透析療法での治療も近年は進歩しており長期生存も可能となっておりますが、正常の腎臓の10分の1程度の機能を肩代わりするだけの対症療法であり根本的な治療ではありません。そのため長期的には透析療法では補えない血管や骨などの様々な合併症が生じてきます。また一般的に、血液透析では週3回(毎回4~5時間)の通院、腹膜透析では1日4回の透析液の交換などによって生活に制約を受けます。

それに対して、腎移植は末期腎不全の患者さまへ提供された腎臓を移植することにより失った腎臓の機能を回復させる治療法で、末期腎不全に対する唯一の根治療法です。透析から解放され、また透析が抱える生活の質(QOL:quality of life)の低下や合併症を緩和することができ、健康な人とほぼ同等の生活を送ることができるようになります。女性の場合は移植を行うことで妊娠および出産、小児の場合は成長や発育が期待できるようになります。

第2話からは腎移植に関してもう少し詳しいお話をしていきたいと思います。

腎移植科のご案内

亀田総合病院 腎移植科 医長 越智敦彦

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「血液型不適合腎移植:血液型が異なる場合の腎移植」

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「生体腎移植の手術:レシピエントの腎移植術」

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「腎移植における免疫抑制剤について」

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