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あなたも力を貸してください!

2011/12/1

高次脳機能障害について12回にわたりお話をさせて頂きました。この連載の目的は、独特な脳の障害に苦しんでいる人達がいる事を知って頂き、リハビリテーションなどで良くなる可能性があり、病人や介護を受ける障がい者としてではなく、福祉や地域社会の支援を利用して、復学や復職が可能となることをお伝えしたかったのです。高次脳機能障害の方が住み慣れた地域社会で生き生きと暮らすためには、皆さまのご理解とご支援が絶対に必要です。

それでは、これまでの連載にお付き合い頂いたあなたに伺いますが、以下の質問にどの程度お答えになれますか? 全問正解の賞品は 暮らしやすい町・村・地域の実現です!

問1 高次脳機能障害とは?

脳の障害(主に前頭葉)で起こります。一定の原因があり、頭部外傷や脳卒中、脳炎や無酸素脳症などが代表例です。遺伝性や先天性ではなく、人生の途中でなるのが特徴で、はっきりした精神病や典型的な(高齢者の)認知症とも異なるものです。具体的には、記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会機能障害、病識障害などで、複雑な脳の働きが出来なくなる障害です。場合により、失語症や失認などを示す症例も含まれる事があります。普通は一見して分かるような重い神経症状はなくても、軽い麻痺などが合併することもあります。

問2 どんな人がなるのか?

事故などで強く頭を打ったり、心臓発作で一時的に心肺停止したり、溺水や二酸化炭素中毒などが原因で一過性に脳血流が落ちたり、脳の酸素供給が不足したりして前頭葉が障害されると起こります。脳卒中や脳炎などの後遺症としてなる場合もあります。

問3 どうしたら良いのか?

まずは診断を受けましょう。「脳を診療する」お医者さんに相談してください。病名や病態によっては診察や検査の結果で適切な治療を受けられる可能性があります。ただ、元の病気の治療だけでは済まないのが高次脳機能障害の特徴です。家族、友人など地域社会との関わりや、復学、職場復帰、自動車運転再開など、単に病人として家庭に戻るのではなく、本格的に社会復帰する時には、色々な問題に直面します。そのような時にお役にたてるのが【高次脳機能障害支援事業】です。亀田メディカルセンターでは総合相談室、カスタマーリレーション部、リハビリテーション科外来などにご相談ください。

問4 何科で診療するのか?

原因となる疾患により、脳外科や神経内科が診療にあたります。他に心療内科や小児(神経)科が診る場合もあります。しかし、障害の評価や改善、患者さまとご家族への生活指導などは基本的にリハビリテーション科の担当となります。

問5 行政や地域は何が出来るのか?

正確な診断が得られた場合は法律により、障害が認定されて種々の支援が得られます。就職の時には条件により企業に割り振られる 「障害者雇用枠」 が活用されます。亀田メディカルセンターでは【高次脳機能障害支援事業】を県から委託されて、この障害の情報提供や地域啓発をリハ科外来を窓口として行っています。

問6 高次脳機能障害の未来は?

リハビリテーション医学の進歩もあり、障害が弱点ではなくて個性として受け止められ、ありのままに地域社会で生き生きと暮らせる「真のバリアフリー(インクルーシブな)社会」が、少しずつ実現されています。県の支援事業拠点病院も1カ所から3カ所に増え、当院の取り組みでも再就職に成功したケースが少しずつ出てきています。まだまだ知られていないこの障害について、皆さまが、地域の総ての人達が少しずつ支援の手を伸ばす事により、復学や復職を含む真の社会復帰が出来る「すべての人が暮らしやすい街づくり」の入り口が高次脳機能障害支援で開かれます。認知症の人や高次脳機能障害の方が残された能力を全開に暮らせる地域を一緒に創っていきましょう。

千葉県高次脳機能障害支援事業代表 亀田リハビリテーション病院院長 井合茂夫

亀田リハビリテーション病院

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