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顎変形症

顎変形症(がくへんけいしょう)とは、歯を支えている上顎骨、または下顎骨、あるいはその両方の大きさや形態、歯列の幅、位置などの不調和によって、顔面の変形と、噛み合わせの不具合を起こしている状態を言います。

例えば、顎が左右にゆがんでいたり、上顎や下顎が成長しすぎて前に突出したり、逆に成長が不十分でへこんでいるように見える場合などです。このような場合、歯の矯正治療だけでは噛み合わせや、顔のゆがみが治らない場合があり、これを改善するためには手術にて下顎単独、もしくは上下顎骨を正常な位置に動かしたり削ったりして良い噛み合わせをつくることが必要となります。
通常、顎変形症の方は、単に顎の位置や形態に不調和があるだけでなく、歯並びも乱れていることがほとんどのため、顎の手術をしただけではきれいな噛み合わせにすることができません。そのため、手術をする前に歯科矯正治療を行い、手術時に歯を移動したときに、きれいに噛むように歯並びを良くしておく必要もあります。

また、術後も歯並びをさらにきれいなものにするため、術後矯正治療も必要となります。術前矯正の期間は個人差がありますが、概ね半年から2年ほどで、術後矯正も同じく半年から2年ほどかかる場合が多いです。矯正治療中は月に1~2回程度の通院となり、術前矯正から合わせると長い方だと4~5年かかる場合もあり、根気強く継続することが必要となります。また矯正装置が気になる方も多いと思われますが、最近は歯と同じ色調や透明な装置も普及しており以前ほど見た目を気にせず矯正治療ができるようになっています。顎変形症の手術は、口腔外科の領域では定型的な手術であり、当院でも多く行われている手術です。下顎単独の場合で手術時間は2時間程度、上下顎で行うと3時間前後手術時間がかかります。入院期間は2週間ほどで、手術後、すぐは柔らかいものしか召し上がれませんが、徐々に慣れてくると1~2ヶ月で硬いものも召し上がれるようになります。

近年では顎変形症の方(特に下顎が小さく、やや後退傾向にある方)は、顎の位置の不調和により気道が狭窄しやすいため、いびき、日中の眠気、などを含めた睡眠時無呼吸症治療を併発することもあると言われております。睡眠時無呼吸症の方は、高血圧、狭心症などの循環器疾患の罹患率が高いことや日中の傾眠による交通事故や労働災害、集中力の低下による仕事の効率低下などの社会的、経済的問題も報告されており、顎変形症の手術は単に噛み合わせを治すだけでなく、気道の通りなどを含めた顎顔面の治療に関わっているのです。

顎のゆがみや噛み合わせの不調和、いびきなどを含めた睡眠時無呼吸症の症状がある方は、お気軽に口腔外科外来を受診ください。

歯科口腔外科医長 小野田紀生

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