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薬務科

薬剤の供給に付随した業務全般が、経済的・合理的・かつ円滑に行われるよう調整しております。具体的な業務内容をいくつかご紹介したいと思います。

1.新規採用薬のセッティング

薬事委員会にて採用承認された薬剤を使用するための準備をします。
薬剤の登録、問屋への見積もり依頼をします。
採用薬剤の規格を確認し、当初の使用量を見込んで包装単位と初期在庫設定量を決めます。使用開始予定日に間に合うように、関連部署の協力を得ながら準備を進めます。新規採用薬が入荷されると、倉庫の棚を設定し、薬剤名の表示、ロケーション表の整備をします。

2.採用薬削減

当院において、年間約150品目の薬剤が新規採用されています。これに対して同種同効薬剤や、使用されなくなった薬剤の採用を中止していかないと採用薬は増えるばかりです。薬剤を採用するのは比較的簡単ですが、採用を中止するには、使用実績・使用目的の調査、同種同効薬剤の比較検討等、大変な労力を要します。今まで使用していた薬剤を削除するのに、障害が多いのは当然です。その意味では、削減だけでなく、採用申請時の検討にも深く関わり、採用の段階でふるいにかける必要があります。
また、今後は、「クリティカルパス」への関与や「薬物治療の標準化」といった考えも取り入れた採用薬の選定が必要になると考えています。

3.病棟在庫薬の適正化

緊急の使用が必要な薬剤については、病棟に在庫しておく必要があります。しかし、使用状況を把握した上で、在庫する品目や数量を決めないと、病棟に置かれたまま使用されずに劣化したり、有効期限切れになったりして、廃棄しなければならない薬剤が発生します。また、薬剤の特性として、まれにしか使用しなくても、緊急に備えて常時病棟に置く必要のある薬剤もあります。

4.薬剤の保管管理の適正化

薬剤は保管条件によって品質が変わる場合があり、冷所保存や遮光と言った保管条件が定められています。また、麻薬、毒薬、劇薬、向精神薬など法律で取り扱い方法が規制されている薬剤もあります。これらの保管条件を満たし、薬剤の有効性と安全性を確保する必要があります。

5.管理指定薬(毒薬・向精神薬・その他の要注意薬剤)の管理

近年、薬剤の保管管理については、その重要性が指摘されています。
当院では、毒薬・向精神薬・カリウム剤について管理指定薬として指定し、重点管理しています。毎日の使用量・在庫量を記録し、盗難や、誤使用などの事故がないよう確認しています。

6.流通問題発生時の対応

最近では、東日本大震災の影響によるいくつかの薬剤の品薄や、インフルエンザ治療薬やワクチンの必要量の確保など、必要な薬剤が何らかの理由で十分な量が手に入らないことがあります。
このような場合には、以下のような処置が考えられます。

  1. 1 .正確な在庫量、使用状況、今後の使用見込みの把握。
  2. 2 .必要な薬剤を出来るだけ確保する。
  3. 3 .他の薬剤に変更できる場合は他剤に変更して頂く。
  4. 4 .本当に必要な患者さま(薬剤を投与しなかった場合にリスクの高い患者さま)のみに使用して頂くよう、使用制限をする。

このように、極力、必要なところに必要な薬剤を供給出来るよう対処します。

7.不具合品の返品、原因調査依頼、確認

購入した薬剤に変色、変形、異物混入、使用不能等の不具合を発見した時は、製薬会社に返品して原因調査を依頼します。同一ロットの他の薬剤にも不具合がある可能性がある場合は、調査の結果が出るまで同一ロットの使用を控えます。
調査結果が返って来るまでに1~数ヶ月かかりますが、原因を明確にします。さらに、再度同じことが起こらないよう対策がとられたかどうか確認します。製造工程など判断が難しい場合もありますが、報告書の内容で納得がいかない場合は、工場の担当者に来て頂き、直接説明して頂くこともあります。

8.不具合品等回収の取りまとめ作業

当院で発生した不具合品だけではなく、他院で発見された異物混入薬剤の同一ロット回収や、BSE(狂牛病)関連の原料・材料を使用した薬剤の回収等、薬剤を回収しなければならない場合、すべての該当薬剤をもれなく回収するため、関係部署に連絡するとともに、病院中を回って回収することもあります。その際に代替品を確保するというのも重要になってきます。