| 当院では医療の質の維持、向上のために以下のようないくつかのユニークな方法を採っています。 |
| (1)主治医権の設定病院が研修を終え、経験を積んだ上で、独り立ちで患者の診断治療を裁量し、遂行できると見なし、安心して患者の主治医としての業務遂行を委嘱できると認定した医師に主治医の権利を与える制度です。これは患者に対する診療の質の保証という意味も持ちます。約320人の常勤医の中、主治医権を持つ者は約120人(2007年1月現在)です。主治医権を持たない医師は原則として、主治医権を持つ・医師の指導下に診療に従事するということです。 |
| (2)診療領域の設定主治医権のある医師でも、たとえ、自分の専門領域の中でもあらゆる分野に熟達するわけには行きません。まだ未熟な領域まで手を出すことの無いように、それぞれの診療経験や履歴によって、それぞれの診療の守備範囲を審査によって決めています。これも病院の供給する医療の質の保証といえます。 |
| (3)クリニカル・インディケーターの利用診療の実績の中から、診療の内容の評価を反映するような指標、例えば死亡率とか、再手術率とか、再入院率とか種々の指標を拾って統計的に処理し、他の施設の成績と比較することによって、自分の施設の成績を評価する方法がアメリカで広く行われています。この指標のことをクリニカル・インディケーターと呼んでいます。日本にこのような取り組みがないので、我々は1993年からアメリカのこの種の最大のMHA
Clinical Indicator Projectに参加して、会員病院1000以上に及ぶアメリカの病院との比較を続けています。また、その結果
に関してレビュー委員会を定期的に行っています。なお、日本国内の病院との比較も目指して、有志の13私的病院と共同で日本版クリニカル・インディケーター・プロジェクトの開発も試みているところです。 |
| (4)リスク管理いわゆるヒューマン・エラーに類するミスは根絶できません。しかし、それを最小限にくい止めること、ないしは起こっても大事にいたらぬような工夫をすることは重要で、これを部門別の扱いに任せず、病院全体のシステムとして取り組んでいます。事故はもとより、事故になりそうであった事例はすべて報告する制度をとっています。これは医師部門だけの問題ではなく、全職域の問題なので、各職域代表によるリスク管理委員会を設けて事例のレビューを行っています。 |